これはSACDではなくCDだ。山崎ハコは学生の頃に良く聴いた。ギター一本で情感を込めて歌うハコ節に魅せられた若者は結構いたのだ。
その後、随分前になるが、「飛びます」「Anthology 山崎ハコ best」の2枚のCDを購入した。ギター一本の生禄といった感じの素晴らしい録音状態で、ハコの情感が生々しく伝わってくる。CDにしては最高の部類の高音質音源だ。
先日、ディスクユニオンで、久しぶりにハコを見かけた。1981年発売(LP)「の「茜」を、2009年にデジタルリマスターして、初CD化したものだった。
おお、デジタルリマスターか!!これは凄そうだ!と即購入。
ところが聴いてみてがっかり。昔は生ギター一本でハコらしいイントロだった。ところが、全ての曲に、喜太郎のアレンジだろうか、ハコらしくない歌謡曲のようなつならないイントロが長々と入っている。ハコの声を聴く前に聴きたくなくなってしまう興ざめなイントロ。
音も何かリマスターで余計なことをしまくったという感じの完全に作られた音。
ハコの生演奏感、臨場感、息遣い、空間、荒々しいギター、そうしたものがほとんど感じられない。デジタルリマスターが反って音を悪くした典型のようなCDだった。
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