2011年3月26日土曜日

やっかいな「Voyage」のブートローダー(3) 「Super Grub Disk」

マルチブートについては、順番を考えてOSをインストールすれば上手くいくことはわかっている。Windows、Voyageとインストールして、最後にubuntuをインストールすると、ubuntuのgrub2が全てのOSを探してくれて、ちゃんとボートメニューに表示される。これでマルチブートは完成だ。

しかし、その後で、例えばVoyageを再インストールしたりすると、Voyageのgrubがやっと実現したマルチブートを破壊してしまう。これが問題だ(苦笑)。

壊れたブートローダーを修復するには、Ubuntuを再インストールするか、Voyageにgrub2をインストールして、os-proberを使えばいいことは分かっている。でもその為にubuntuを再インストールするなんで非現実的だしvoyageは信用できない。結局、諦めた。

ところが、世の中には便利なものがあるものだ。さんざん失敗を繰り返してきただけに、今回の発見は喜びも一入だ。

その発見とは! ⇒ 「Super Grub Disk」

ブートメニューから消えてなくなったOSを復活してくれるソフトである。以下のサイトから、super_grub_disk_hybrid-1.98s1.iso をダウンロードしCDに焼いておく。

Boot Problems Open Source Tools
http://www.supergrubdisk.org/category/download/supergrub2diskdownload/

CDから起動すると、下の画面が出てくる。


 Detect any OS を押すと、
メニューから消え去っていたHDDのOSが全て表示された。VoyageはもちろんubuntuもWindowsも、Voyageにやられて見えなくなったOSが全部表示されている!これは凄い!


次に、この中の中からubuntu起動し、Grub2を再インストールする(Voyage はブートに関しては信用できないし、Windowsは grub と関係ない)。

Linux2.6.35-22-generic(これがubuntu)をカーソルで選んで改行すると、ubuntuが起動する。

立ち上がったら「アクセサリ」「端末」で以下のコマンドを打ち grub2 を再インストールする。

xxxx@ubuntu:~$ sudo grub-install /dev/sda 改行

xxxx@ubuntu:~$ sudo update-grub 改行

再起動するとgrub2のメニューが立ち上がり、ubuntu,voyage,windows が表示されているはずだ。見事にマルチブートが出来上がっている。


今後、既存のパーティションを削除したり、新たなOSをインストールしてマルチブートが壊れても、「Super Grub Disk」さえあれば復活できることがわかった。これで、恐れずにOSのインストールと削除ができるようになった。

一件落着! 一連のマルチブート問題はこれで解決したことにしよう。


(注意)環境の違いやバージョンの違いなどでうまくいかない場合もあります。自己責任でお願いします。

2011年3月23日水曜日

VoyageMPD のまとめⅡ

Ⅱ VoyageMPDのインストール手順



1 準備 


(1) 前提・確認事項
・インストールするためのCDドライブがあること。
・USB-DDC,DACなどオーディオデバイスが接続されていること。
・クライアントPCとMPDサーバーPCがLANケーブルでLANに接続されていること。
・クライアントPCにSSHソフト(PuTTYなど)がインストールされていること。
・HDDは内蔵 /dev/sda とし、パーティションは1つ /dev/sda1 とする。
・VoyageMPDのみインストールしマルチブートはしないものとする。
・楽曲はLAN上のNASに置く。楽曲フォルダーの共有名はshareとする。
・IPアドレスは以下の通りとする。
        ルータ(デフォルトゲートウエイ) 192.168.0.1 
        クライアントPC              192.168.0.2
        NAS                              192.168.0.3
        MPDサーバーPC             192.168.0.4
        ネットワーク                  192.168.0.0
        サブネットマスク            255.255.255.0
        ブロードキャスト           192.168.0.255
        DNSサーバー                 192.168.0.1



MPDサーバーPC(これからインストールするPC)での作業
(2) LiveCDからVoyageMPDを起動

① LiveCDの作成
事前にWindowsPCなどでVoyageMPDのLiveCDをダウンロードしてCDに焼いておく。 http://linux.voyage.hk/voyage-mpd


② LiveCDからVoyageMPDを起動する
MPDサーバーPCのCDドライブからLiveCDを起動しメニューでインストール開始。CDのVoyageMPDが立ち上がる。立ち上がったら、

login as: root
password: voyage

と入力しログインする。
IPアドレスがルータから自動取得(DHCP)されているので、それを確認する。

root@voyage:~# ifconfig 

でIPアドレスが表示されるので、それを次のPuttyの起動時に使用する。



クライアントPC(WindowsPCなど)での作業
(3) SSHでインストール作業を開始

PuTTYを起動
PuTTYを起動して、Configurationの画面のHost Nameのところに、先ほど確認したIPアドレスを入力する。Portは22のままでOK。この設定をSaving SessionsでVoyageMPDなどと名前をつけて保存(Save)しておく。次回起動時はLoadすれば設定が出てくる。これでOKを押すと、Puttyの画面に、VoyageMPDを起動したパソコンの画面が映し出される。

最近のvoyageMPD LIVE CDでは、IPアドレスがわからなくても、Host Nameのところに、
voyage.local
と打ち込めば、勝手に接続してくれるので楽になった。


ここでも、login as: root、password: voyage と入力しログインする。以後は、この画面で全てのインストール作業を行っていく。



(4) インストール手順のサイトを表示しておく
以降はすべてSSHソフトの画面での作業となる

2 VoyageMPDのインストール 


「root@voyage:~#」以下の赤い部分をSSHの画面にコピペして作業を進めていく

(1) インストール用デレクトリーを用意する
root@voyage:~# mkdir /tmp/root /tmp/cf

root@voyage:~# mount -o loop /live/image/live/filesystem.squashfs /tmp/root

*最新バージョンの場合
root@voyage:~# mount -o loop /lib/live/mount/medium/live/filesystem.squashfs /tmp/root

root@voyage:~# cd /tmp/root


(2) HDDのパーティションを確保する
OSをインストールするには、HDDのパーティションを確保する必要がある。ここでは、以下の2とおりの方法を記載する。(HDDの内容がすべて消える可能性もあるので十分な注意が必要。)

A 既存のパーティションをすべて削除して、新規にパーティションを作成する方法。⇒ ①へ
B パーティションの削除や作成は行わず、既存のパーティションを再フォーマットして再利用する方法。すでに既存のパーティションがあるならこの方法が最も無難。⇒ ③へ

① 接続されているHDD を確認する 
root@voyage:/tmp/root# fdisk -l
Device       Boot    Start    End       Blocks   Id   System
/dev/sda1                1   1000     801218
/dev/sda2            1000   2000     801218

② パーティションの削除・作成
root@voyage:/tmp/root# fdisk /dev/sda
command( m for help) :  となってコマンドの入力を促される。
(HDDを全て消しても問題ないことが前提なので、恐れずにやってみよう。)
[コマンド]
---------------------------------------------------------------------
   m   オプションを見る
   p    パーティション情報を確認
   n    新規パーティション作成
   w    反映
   d    削除
   t     システムタイプの変更
 ---------------------------------------------------------------------
A 既存のパーティションをすべて削除して、新規にパーティションを作成する方法。
既存のパーティションがなければ、すぐに新規作成する。


既存の sda2 を削除する
root@voyage:/tmp/root# fdisk /dev/sda
  command (m for help): d  *パーティションを削除する
     Partition number (1-2): 2 *削除するパーティションはsda2
  command (m for help): w  *設定を反映させる


既存の sda1 を削除する
root@voyage:/tmp/root# fdisk /dev/sda
  command (m for help): d  *パーティションを削除する
     Partition number (1-2): 1 *削除するパーティションはsda1
  command (m for help): w  *設定を反映させる


新規に sda1 (基本パーティション)を作成する
root@voyage:/tmp/root# fdisk /dev/sda
  command (m for help): n   *パーティションを作成する
  command action        
      l   logical (5 or over)         *論理パーティションを作るなら  l
     p   primary partition (1-4)  *基本パーティションを作るなら  p 
          p           *基本パーティションを作るのでPを選択         
     Partition number (1): 1    *パーティション番号は1
          First cylinder (1-2000, default 1):
      *パーティションの最初のシリンダーを指定する、通常は1、改行でも可。
             Using default value 1 
          Last cylinder, +cylinders or +size{K,M,G} (1-2000, default 2000): 2000
     *HDDを全てsda1の領域にするので2000とする。デフォルトも全てなので
      そのまま改行でも可。
      パーティションを分割する場合は、その容量を数値で入れる。
      +K,+M,+Gでの設定も可(例えば+20Gなら20GBのディスク容量を確保する
      意味、これの方が分かりやすい)。
             Using default value 2000 
  command (m for help): w 設定を反映させる


③ パーティションをフォーマットする 


フォーマットするパーティションを確認する
root@voyage:/tmp/root# fdisk -l

Device        Boot   Start     End     Blocks     Id    System
/dev/sda1              1    2000    801218


ext2でフォーマットする
root@voyage:/tmp/root# mkfs.ext2 /dev/sda1


ext2 の設定条件を変更する
root@voyage:/tmp/root# tune2fs -c 0 /dev/sda1

(3) インストール開始
root@voyage:/tmp/root# /usr/local/sbin/voyage.update


インストールを開始するとインストーラーがどんどん質問を投げてくる。これに答えていく。ただし、defaultで番号が選択されているので、よければ改行を押して進む。


① 新規かアップデートか?
What would you like to do?
1 – Create new Voyage Linux disk
2 – Update existing Voyage configuration
3 – Exit
(default=1 [Create new Voyage Linux disk]): 改行

② インストールするディレクトリーは?
Where is the Voyage Linux dustribution directory?
(default=/tmp/root): 改行

③6つの 質問メニューがでてくる。(1は上で済み)
What would you like to do?
 1 – Specify Distribution Directory
 2 – Select Target Profile
 3 – Select Target Disk
 4 – Select Target Bootstrap Loader
 5 – Configure Target Console
 6 – Partition and Create Filesystem
     (default=2 [Select Target Profile]):改行

2 – Select Target Profile
Please select Voyage profile:
1 – 4501
2 – 4511/4521
3 – 4801
4 – 5501
5 – ALIX
6 – Generic PC
7 – Notebook (pcmcia)
8 – WRAP
(default=6 [Generic PC]): 6

3 – Select Target Disk

Partitions information
major minor  #blocks  name

   8        0   58605120 sda
   8        1    2048256 sda1   *ここにインストールする
   8        2    8192000 sda2
   8        3   40957717 sda3
   8        4    7404544 sda4
   8       16    3915776 sdb
   8       17    2048821 sdb1
   8       18    1864340 sdb2
   7        0      80348 loop0
   7        1      80348 loop1


Which device accesses the target disk [/dev/hde]? /dev/sda
Which partition should I use on /dev/sdc for the Voyage system [1]? 
Where can I mount the target disk [/tmp/cf] ? 改行


4 – Select Target Bootstrap Loader
Which loader do you want (grub or lilo) [grub]? 改行
Which partition is used for bootstrap [1]? 改行

5 – Configure Target Console
Select terminal type:
1 – Serial Terminal
2 – Console Interface
(default=2 [Console Interface]): 改行

6 – Partition and Create Filesystem
What shall I do with your Flash Media?
1 - Partition Flash Media and Create Filesystem
2 - Use Flash Media as-is
(default=1 [Partition Flash Media and Create Filesystem]): 2

7 Copy Distribution to Target
選択結果が表示される。問題なければyで改行。
Configuration details:
----------------------
Distribution directory:   /tmp/root
Disk/Flash Device:        /dev/sda
Installation Partition:   /dev/sda1
Bootstrap Partition:      /dev/sda1
Will be mounted on:       /tmp/cf
Target system profile:    Generic PC
Target console:           standard
Bootstrap installer:      grub
Bootstrap partition:      /dev/sda1
OK to continue (y/n)? y

④ インストールが開始される。
Ready to go ・・・
Copying files ・・・ done

⑤ 質問を終了する
デフォルトで改行。
(default=8 [EXIT]):改行

⑥ root@voyage:/tmp/root#に戻ったら終了

⑦ CD-ROM を取り外して再起動する。
root@voyage:/tmp/root# reboot


3 VoyageMPDの設定 


2001/5/18追記 これまでエディターは vi を使う前提で書いてきましたが、このLinux標準のエディターは非常に使い勝手が悪いものでした。
vi に変わる非常に使いやすいエディターを見つけたので、是非これをお使いください。
これ以降の文中の vi と書いたところは jed と読み替えて使ってください。
  参照 http://asoyaji.blogspot.com/2011/05/vijed.html


jedのインストール
root@voyage:~# apt-get install jed
jedの使い方
root@voyage:~# jed /etc/mpd.conf

(1) vi の変更を保存できるようコマンド入力
root@voyage:~# remountrw

(2) 日本時刻を設定
root@voyage:~# dpkg-reconfigure tzdata
GUI 画面で Asia  Tokyo を選ぶ

(3) .bashrc の最終行に以下の3行を書き込む
root@voyage:~# vi ./.bashrc
remountrw
/etc/init.d/mpd restart
:wq

(4) IP アドレスの固定化
一般の家庭では、ルーターのIPアドレスは、192.168.0.1か192.168.1.1です。
なので、PCのIPアドレスは、192.168.0.2~254、192.168.1.2~254になります。
ルータは、LANに接続するPC等にIPアドレスを自動的に貸与(DHCP機能)するのですが、貸与するIPアドレスの番号が度々か変わってしまうことがあり、そうなると困ることにまります。

そこで、ルーターのDHCP機能を使わずに、手動でIPアドレスを固定設定してしまうと安全です。

DHCPを使わずIPアドレスを手動で固定設定する方法。
root@voyage:~# vi /etc/network/interfaces

 auto eth0 の以下の部分を書き換える
 #iface eth0 inet dhcp   *dhcpは使わないので#を付けて無効にする
 この下に以下を書き込む

 ルーターが192.168.0.1なら
 iface eth0 inet static
 address       192.168.0.4 (固定するIPアドレス、他のPCで使っていない番号にすること)
 netmask      255.255.255.0
 network      192.168.0.0
 broadcast   192.168.0.255
 gateway     192.168.0.1 (ルーターのIPアドレス)
 dns-nameservers 192.168.0.1 (ルーターのIPアドレス)
:wq


ルーターが192.168.1.1なら
iface eth0 inet static
 address       192.168.1.4 (固定するIPアドレス、他のPCで使っていない番号にすること)
 netmask      255.255.255.0
 network      192.168.1.0
 broadcast   192.168.1.255
 gateway     192.168.1.1 (ルーターのIPアドレス)
 dns-nameservers 192.168.1.1 (ルーターのIPアドレス)

:wq


(5) alsa のデバイス番号を固定する
オンボードのオーディオ・デバイスがあるなら、BIOSで無効にしておく。
BIOSで無効にできるなら以下の作業は不要!

ただし、BIOSでオンボードのオーディオ・デバイスを無効にできないPCもある。その場合、PCを起動するたびにデバイス番号が変わってしまい、そうなると音が出ない。

そこで、デバイス番号が変わらないように固定してしまう。

オーディオ・デバイスの番号を確認する
root@voyage:~# cat /proc/asound/cards

0 [Intel ]: HDA-Intel - HDA Intel
                      HDA Intel at 0xee240000 irq 17

1 [default ]: USB-Audio - Phase Tech UDIF7
                       KYODO Phase Tech UDIF7 at usb-0000:00:1d.0-1, full speed

0 はオンボードのオーディオデバイス、1 はUSBのオーディオ・デバイス

デバイス番号をに固定する
root@voyage:~# vi /etc/modprobe.d/alsa-base.conf

-2を1に書き換える
変更前 options snd-usb-audio index=-2 
変更後 options snd-usb-audio index=1  
:wq

(6) mpd.conf の設定
MPDの数々の設定は既にmpd.confに書き込まれているので、必要な項目のみ書き換えたり、コメント「#」をつけたり外したりする。#が付くと無効、#を外すと有効になる。

root@voyage:~# vi /etc/mpd.conf


#bind_address "localhost"  *これは必ず#を付けること!!

audio_buffer_size "1024"     #を外し各自で数値を調整する
buffer_before_play "30%"  #を外し各自で数値を調整 


デバイスがUSBだけの場合
# An example of an ALSA output:
#
audio_output {
         type                 "alsa"
         name               "My ALSA Device"
         device              "hw:0,0"                  # optional
#       format             "44100:16:2"           # optional
#       mixer_device    "default"                  # optional
#       mixer_control   "PCM"                     # optional
#       mixer_index     "0"                          # optional
}

デバイスを1に固定化した場合
# An example of an ALSA output:
#
audio_output {
         type                 "alsa"
         name               "My ALSA Device"
         device              "hw:1,0"             # optional *上記設定の1にする
#       format              "44100:16:2"     # optional *#で無効にする
#       mixer_device    "default"             # optional *#で無効にする
#       mixer_control   "PCM"                # optional *#で無効にする
#       mixer_index      "0"                    # optional *#で無効にする
}

再生ソフトで音量調整する場合は、
mixer_type "software" #を外し有効にする
再生ソフトで音量調整しない場合は、
mixer_type "disabled" #を外し有効にする 
最終行にも記述されているので#を付けるか外すか確認する
:wq

mpd をリスタート
root@voyage:~# /etc/init.d/mpd restart

(7) 楽曲のあるHDDディレクリーにマウントする
楽曲を再生するには、楽曲を保存してあるHDDをVoyageMPDが認識できるようマウントしておく必要がある。

楽曲は、WindowsPCでリッピング・保存しバックアップしたりと日常的な管理が大事です。

Windowswで楽曲管理しながらVoyageで再生できる利便性を考えると、NASが一番便利でお勧めです。

内蔵HDDは不便なのでお勧めしませんし、USB-HDDも気軽で便利ですが、楽曲管理する際に、一々VoyagePCから外してWindowsPCに繋ぎ換えなければならす不便です。

以下はNASの設定です。

外付USB-HDDなどに楽曲がある場合は以下を参照http://asoyaji.blogspot.com/2011/04/voyagempdhdd.html

fstabにマウントの設定を記述をしておくと、起動時に自動でマウントしてくれる
root@voyage:~# vi /etc/fstab

fstabの最終行に以下の1行を書き込む
//192.168.0.3/xxxx /music cifs username=yyyy,password=zzzz,uid=root,iocharset=utf8 0 0
:wq
--------------------------------------------------------------------------
//192.168.0.3/xxxx   (NAS のIP アドレスと共有フォルダ名xxxx、バッファローならshare )
/music       (voyage のマウントポイント )
cifs         (インターネット経由でファイル共有を可能にするプロトコル)
usersername=yyyy (WindowsPC のユーザー名yyyyを指定)
password=voyage (voyage のパスワード=voyage) *NASのパスワードのようです。無しなら不要です。 
uid=root       (voyage のユーザー名=root)
iocharset=utf8    (NAS の日本語のディレクトリーやファイル名を表示できるようにする )
-------------------------------------------------------------------------
Voyageのマウントポイントを作成
root@voyage:~# mkdir /music

fstabのマウントを手動で実行(NASの楽曲が /music にマウントされる)
root@voyage:~# mount -a

/musc を /var/lib/mpd/music にリンクする
voyageの音楽データはmpd.confの中で、/var/lib/mpd/music に置くように設定されているので、マウントした /music を更に /var/lib/mpd/music にリンクする。これで楽曲が /var/lib/mpd/music に表示され、VoyageMPDは楽曲を再生できるようになる。

root@voyage:~# ln -s /music /var/lib/mpd/music

(8) ctrl + alt + del で電源オフ
root@voyage:~# vi /etc/inittab

変更前 ca:12345:ctrlaltdel:/sbin/shutdown -t1 -a -r now
変更後 ca:12345:ctrlaltdel:/sbin/shutdown -t1 -h now

:wq

以上で全てのインストール・設定作業は終了。



4 MPD クライアントソフトのインストール


(1) Windowsで使えるクライアントソフト
・Gmone Music Player

・Music Player Minion


(2)「Music Player Minion」の場合


① インストール
・「Music Player Minion」はFireFox のPlugin として動作するソフト。
・FireFox(http://mozilla.jp/firefox/)のインストールが必要。
・FireFoxを起動し「ツール」「アドオン」「アドオンを入手」検索窓に「Minion」と入力 し、「Minion」が現れたら「FireFox に追加」「今すぐインストール」
・FireFox のメニューに「Minion」ができる


②voyageMPD との接続設定
・「Minion」「Setting」「Manage server」
・Description Voyage MPD
・Host 192.168.0.X
・Port 6600

③ Minion で再生
・FireFox「minion」「Launch Music Olayer Minion」でMinion 起動
・左やや上の「歯車アイコン」「voyageMPD」で接続
・右下に「OK MPD@192.168.0.X:6600」と出る
・フォルダーにNAS の楽曲ディレクトリーが表示される(最初はデータベースを作るのに時間がかかる)
・右側のプレイリストに入った楽曲が再生される

以上

VoyageMPD のまとめⅠ

Ⅰ VoyageMPDを始める前に


1  VoyageMPDって何?
VoyageMPDは、VoyageというLinuxにMPD(music player demon)という音楽再生用のサーバーソフトをセットにしたもの。

Voyageは、OSの機能を音楽再生に必要な最低限のものに絞り込んだLinuxOS。MPDは、ネットワークで音楽を再生する為のサーバーソフトで、別のPC上にあるMPDのクライアントソフトから音楽の再生の命令を受けて、音楽の再生を行う。

MPDクライアントPC(再生命令)→LAN→ MPDサーバーPC(音楽再生)→ DAC
(Windows,Mac,Linux)                       (VoyageMPD)   

MPDサーバーPCは、音楽の再生だけに特化するので、ソフトウエアもハードウエアも余計な機能を極力絞ることができる。結果的に音質の向上が期待できる。

使い方は、MPDクライアントソフト(音楽再生ソフト)で聴きたい楽曲を選択するだけだ。再生命令はLAN経由でMPDサーバーに伝えられ再生される。ユーザーは、MPDサーバーを意識することは全くない。

MPDクライアントPC → MPDサーバーPC → DDC → DAC → AMP → SP
                                      ↑
                                   NASなど


2 VoyageMPDに必要なもの
①MPDクライアント用のPC
負荷がほとんど掛らないので、普段使っているPCの片隅で問題なく使える。

②MPDサーバー用のPC
VoyageMPDをインストールするPC。VoyageMPDはファイルサイズが全部で260MB程度と非常に小さい。CPU負荷も小さくメモリも多くは消費しない。高いスペックは不要で古いPCでも十分だ。

通常は電源のONOFFをするだけのブラックボックスになる。ラックの片隅に置いておける工業用のミニPCを利用するのもいい。
PCENGINES(http://www.pcengines.ch/index.htm)のALIX3D2が$99と安くお勧め。国内ではヤマモト・ツール・ワークスで入手できる。
http://www.ytw.co.jp/catalog/


③楽曲の入ったストレージ
楽曲の入ったストレージは、MPDサーバー用PCの内蔵HDD、MPDサーバー用PCの外付USB-HDD、LAN上のクライアントPCの内蔵HDD、LAN上のNASなどが考えられる。MPDサーバーPCの余計なハードを省く観点から、またデジタルデータの管理上からもLAN上のNASをお勧めする。

④ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)
LANというと難しく聞こえるが、インターネットを使っている家には、必ずインターネット接続用のルーターが設置されており既にLANは構築済み。このLANに上記2台のPCをLANケーブルで接続する。
ルーターに接続ポートが余っていれば、そこに差し込む。空きがなければハブで拡張する。スイッチ・ギガbitのハブが数千円で買えるので一つ購入されることをお勧めする。

3 VoyageMPDのインストールは難しいか?
WindowsやMacを使ってきたパソコン愛好者にとってLinuxはやっかいだ。作業は、WindowsやMacでは当たり前のグラフィックな画面(GUI)ではなく、黒い画面でコマンドを打って(CUI)行う。Linuxの構造やコマンドなども何が何だかかさっぱりわからない。

Linuxには様々な種類がありバージョンがあり、これが違うとコマンドや文法も異なりアップデートすると使えなくなる機能もある。ネットで検索しても、これらの違いがはっきりせず使えないことも多く、また、最新のバージョンについてはほとんど情報がない。

VoyageもDebian系のLinuxである。一般の人がこれを基本から理解しようと思ったら相当の覚悟が必要だ。単にMPDを試してみたいだけで、そこまでやることはあり得ない。

それでも見よう見まねで何度もVoyageMPDのインストールをやって思ったのは、VoyageMPDのインストールが案外簡単だということだ。

インストールに必要なのは、決まったコマンドと決まった設定項目だ。呪文だと思い決められた通りやれば案外簡単にできてしまう。Linuxの知識もほんの少しで十分だ。

むしろ問題なのは、Linuxのコマンドや文法などではなく、HDDのパーティションの設定や他のOSとのマルチブート環境などだ。

Voyageをインストールする際に、どのパーティションにインストールするのか指定する必要がある。しかし、素人には何のことか分らず、うっかり進むとHDDの中身が全て消えてしまう。非常に危険な作業だ。また、Windows、ubuntu、VoyageMPDなどをマルチで起動させたい時も、VoyageMPDをインストールするとWindowsもubuntuも起動できなくなってしまう。

ここで心が折れて挫折してしまうケースが最も多いのではないだろうか。

しかし、心配はいらない。1つのHDDにVoyageMPDだけを単独でインストールして使うのなら、パーティションやブートローダーのことなど何も知らなくても問題なくインストールできるからだ。

よほど詳しい人以外は、1つのHDDにVoyageMPDだけをインストールすることをお勧めする。これなら難しいことを全て素っ飛ばして、誰でも簡単にインストールできる。

4 VoyageMPDに必要な知識
(1) IPアドレス
VoyageMPDはLAN上で動くので、IPアドレスのことは簡単でいいから知っておく必要がある。以下は参考までに。

IPアドレスは、その名のとおりネットワーク上の宛名に相当するもので、インターネットやLANでは、全ての機器にIPアドレスという番号が1つ振り分けられていて、IPアドレスを使って相互に通信を行っている。

IPアドレスは 0~256 の数値を4つ  .  で繋げて表示される。
  IPアドレスの範囲:0~255.0~255.0~255.0~255
  IPアドレスの例 :192.168.0.1

全世界で、0.0.0.0255.255.255.255 までの256の4乗(4,294,967,296)個の数値がIPアドレスとして使われている。

インターネットで使うIPアドレスは、グローバルアドレスといい、重複使用は絶対に許されないが、一般家庭のネットワークは、家庭内で閉じているので、全ての家庭が同じ 192.168.0.0~192.168.255.255 までのIPアドレスを使うことが認められている。これをプライベートアドレスという。

プライベートアドレスでは、左から3つがネットワーク番号、最後の1つがホスト番号となる。1つのネットワーク番号に対して、パソコンなどLANに接続する機器1つ1つにホスト番号が割り振られる。ネットワーク番号とホスト番号を合わせてIPアドレスとなる。

一般的には家庭ではネットワークは1つで使っているが、ネットワークを2つに分けることもできる。その場合は、192.168.0と192.168.1といった具合にネットワーク番号を変える。ただし、ネットワーク番号が違う機器同士は通信ができないので、そうした場合はルーターを使って通信を行う。

ルーターは、別のネットワークやインターネットと接続するための機器だが、他の重要な機能にDHCP(Dynamic HostConfiguration Protocol)がある。これは、LANに接続する機器に自動的にIPアドレスを貸与するという機能で、機器がLANに接続されると自動的に2,3,4・・・とホスト番号が貸与されていく。

このおかげでユーザーはIPアドレスを全く意識することなくLAN上で通信ができる。非常に便利な機能だ。

家庭用ルーターは、出荷時のネットワーク番号が192.168.0192.168.1に設定されておりで、ルーターのIPアドレスも、192.168.0.1192.168.1.1となっている。

なお、機器を頻繁に繋いだり外したりしていると、貸与されたホスト番号が変わってしまうことがある。ホスト番号が変わると困る場合は、DHCP機能を使わずに、手動で各機器に固定的にIPアドレスを設定することもできる。

自分のPCのIPアドレスを知るには、Windowsでは「すべてのプログラム」「アクセサリー」「コマンドプロンプト」で「ipconfig」と打ち込むと下記のとおり表示される。

        IP Address   . . . . . . . . . . . . : 192.168.0.3
        Subnet Mask  . . . . . . . . . . . : 255.255.255.0
        Default Gateway . . . . . . . . . : 192.168.0.1

この例では、192.168.0.3がPCのIPアドレスである。サブネットマスクとは255で隠した(マスク)部分がネットワークであることを示しており、この場合、192.168.0までがネットワーク番号で、3がホスト番号であることを示している。一般家庭ではDefault Gatewayはルーターのことである。

(2) LinuxのHDDの表示
Linuxでは、内蔵HDDは /dev/sda、外付HDDは /dev/sdbと表示される。パーティションを作ると、/dev/sda1, /dev/sda2, /dev/sda3 といった具合に順番に番号が振られていく。

パーティションは4つまでしか作れないが、4つ以上のパーティションを作りたい場合は、4番目のパーティションを拡張パーティションにして、その中に、論理パーティションをつくることで可能になる。

(3) SSHソフト
SSHソフトは、MPDクライアントPCからMPDサーバーPCをリモートでコントロールする非常に便利なソフトだ。


SSHソフトを立ち上げて、MPDサーバーPCのIPアドレスを入力すると、MPDサーバーPCに接続しその画面が表示される。以後、SSHの画面からMPDサーバーPCへのインストール作業ができるようになる。


SSHソフトを使う最大のメリットは、面倒なLinuxのコマンドの入力をコピペで入力できることだ。クライアントPCで、インストール手順を書いたサイトを開き、そこに書かれているコマンドをそのままコピーして、SSHの画面に張り付けるだけで、どんどんインストールを進めていくことができる。コピペだから入力ミスもない。長く面倒なコマンドを打ったり覚える必要がないので、素人でも簡単にインストール作業ができる。

個人的にはSSHソフトはPuttyが使いやすいと思う。
http://www.chiark.greenend.org.uk/~sgtatham/putty/download.html

(4) エディター vi
VoyageMPDをインストールする際、様々な項目の設定が必要になるが、必要項目は既にデフォルトで設定されており、ユーザーは、デフォルト設定のほんの一部を自分の環境に合わせて書き換えるだけで済むので設定は非常に簡単だ。

その設定項目を書き換える道具がエディターで、Linuxには標準で vi というエディターが用意されている。

ただし使い方がちょっと特殊で最初は少し戸惑うが、シンプルで簡単なので使い方を覚えてしまおう。

(5) Vi の使い方
*viを使う前に必ず remountrw コマンドを打つ。そうしないと保存ができないので注意。

①テキスト内の移動
矢印キーで上下左右移動する

②文字入力
[ESC]に続けて i を押してからキーボードで文字を入力する。


③文字・行の削除・コピペ
[ESC]に続けてコマンドを押す。

      [コマンド]
       x           1文字削除
       yy         1行コピー
       dd         1行削除
       p           コピーした内容を貼り付け
       ctrl + f   前ページ
       ctrl + b   次ページ


③保存・終了
[ESC]につづき キーを押すと、最終行に : が表示されるので続けてコマンドを入力・改行する。

      w  改行    ファイルの保存 
      q!  改行  保存せず終了
      wq  改行   保存して終了

他にもコマンドがあるので他の紹介サイトを参照。
http://net-newbie.com/linux/commands/vi.html

2011年3月17日木曜日

Voyage MPD の音

実は、VoyageMPDの特定の曲のある高域音がどうも聴き辛い。調べてみるとツイーターがキンキン響いていることに気付いた。音量を下げても変わらない。UDFI7が原因かと思いWindowsPCに繋ぎ確認するも全く問題なし。

やはり、VoyageMPDが原因だ。しかし、どうしてだろう。
よくわからないがとりあえず、mpd.confのaudio_biffer_sizeと buffer_before_playの数値を変えてみた。

audio_buffer_sizeは、最初は512にしていたが、小さいと音がキツくなるようだ。これを1024、さらに2048にしてみると、2048でツイーターのキンキン音がなくなった。高域のキツさが取れて非常に聴きやすくなった。全体の力強さは変わらない。これはいい。クラシックが特にいい感じになった。

buffr_before_playは数値を変更しても余り音の変化は感じない。100%のまま変更しないでおく。

 audio_buffer_size "512"   → "2048"
   buffer_before_play "100%"  → "100%" 


2011年3月16日水曜日

福島原発

今回の大地震のマグニチュードは9.0で、阪神大震災の7.3の1450倍のエネルギーだったらしい。国内観測史上最大の地震だったのだ。死者行方不明者の数は1万人を超え、避難の方々は40万人近くに上っている。

関東大震災を上回る大惨事であるが、更に追い討ちをかけるように、福島第一原発が危険な状態に陥っている。

発電の自動停止までは良かったが、そこから先が信じられないことの連続だ。原子炉を冷却するための水を循環させるポンプやその他様々な制御をするための機器が全く作動しなかった。原因は、それらの機器を稼働させるための電源装置が全て破損した為なのだという。

炉心は何千度という熱を持っているので、冷やすことができないと、炉心が溶融(メルトダウン)し燃料棒が炉外に飛び出し、大量に放射能が放出される可能性がある。

素人考えで不安に思うのは、メルトダウンで制御棒が外れ燃料棒がいくつも折り重なり接近すれば、再び臨界に達し核爆発という最悪の事態が起こる可能性はないのだろうかということだ。こればかりは杞憂であってほしい。

すでに放射能は漏れている。今は、30km離れれば安全と言っているが、メルトダウンや核爆発が起きれば桁違いの放射能が放出される。どれほど悲惨な事態になるのか、考えただけでも恐ろしい。

とにかく冷やすしかないらしい。今は、海水を注入しているそうだが、余りに高音過ぎて、水を入れても瞬間に蒸発してしまい、炉内に十分な水を貯めることができない。

水蒸気を抜く弁が開かないトラブルもあったり、炉内が水蒸気で高圧となり水を入れることも難しい状況の中で、作業員の方々は生命への危険を知りながらも使命感と責任感を持って大変な困難に立ち向かっているのだろう。

電力会社が原発対応のため社員の志願を募集したとのこと。誰も命の危険すらある現場になど行きたくないに決まっている。社員の皆さんには頭が下がる思いだ。

本来なら【社長】が率先して現場に立って陣頭指揮をするべきではないか。それが「原発は安全だ」と言い続けてきた電力会社トップの責任ではないだろうか。社長が安全な場所でぬくぬくしているようでは現場の作業員の方々の士気が上がるはずもない。

想定外だったなどという言葉は聞きたくない。考えてみれば、そもそも天災の規模など想定できるものではなかったのだ。人間が自然災害を想定しコントロールできると思ったとすれば、思い上がりもいいところだったのかもしれない。

実際に福島第一原発については、1972年に米国原子力規制当局の専門家が「燃料の冷却に失敗した場合、容器が破裂し放射能漏れが起きる危険性が高い」「許容しがたい危険性があり廃止すべきだ」との指摘があったと北陸中日新聞2011.3.17に紹介されている。

問題の原子炉はGE(ゼネラルエレクトリック社)が開発した「マーク1」と呼ばれる原子炉で、福島第一でも1~5号機に使われている。今まさに、指摘通りの事態が起きている。

こうした専門家の声を無視し「絶対に安全」と偽り開発を進めてきた国や東電の責任は重い。これで他の原子炉の安全も信用できなくなった。今後、我が国のエネルギー政策は大転換を図る必要に迫られよう。

今回、自然の前には人間の力が如何に小さいものかということを思い知らされた。「絶対に安全」との慢心が生んだ原子力発電所で、今まさに放射能漏洩が始まっている。

つい先日までは、従順に人間にコントロールされていた原子力が、今、真っ赤な牙を剥いて人間の手から逃れ出ようと必死にもがいている。まさに人間と自然の決死の闘いだ。

この戦いに勝ったとき、人間は更なる英知を結集してこの怪物を閉じ込めコントロールできると考えるだろう。

しかし、負けたとき、どれほどの多くの人々が悲しみに打ちひしがれるのであろうか。

心から原発作業員の方々の最大限のご健闘とご無事をお祈りいたします。


こんなサイトがありました。
http://mphoto.sblo.jp/