2016年3月27日日曜日

USBアイソレーター「intona」


BunpeiさんからUSBアイソレーター「intona」をお借りした。ドイツ製で、オーディオ用ではなく医療用のものらしい。アイソレーター(ロジックIC)を使っておらずFPGAで組んだものだそうだ。USB2.0 HiSpeedに対応しているとのこと。 バスパワー駆動で電源不要。
http://intona.eu/en/products


我が家のUSBフィルターと聴き比べをしてみた。



① どちらもなし(PCとDDCを直接USBケーブルで接続)。

 良い音。決して悪くない。最近のPCはノイズ少なくUSB転送方式もアイソクロナス方式に変わってから格段に音が良くなった。

 しかし、②③と聴き比べてしまうと、音にうるさい尾ひれが纏わりついている感じで、また音のあちこちに穴があいているような粗さを感じる。


② 我が家のUSBフィルター。

 一聴くして、音が変わることがはっきりとわかる。①にあったうるさい感じがなくなり音が落ち着く。非常に稠密で滑らかになる。音に艶があり音が光り輝く感じ。ボーカルや弦楽器やピアノはたまらない。

③ 「intona」

 ②と同様に、①にあったうるさい感じが全くなくなり音が落ち着くが、②よりもバランスが良い感じ。稠密で滑らかだが②のような艶や輝きはない。普通のいい音。重心が少し低い感じ。

④ ダブル

 両方つないでみると、色艶と輝きがありながらバランスもよく、両方のいいところ取りといったところだ。


いずれにしても、USBの音は良くなったといっても、こうしたフィルターを付けると断然よくなる。
今回の比較試聴では、我が家のUSBフィルターがかなりの健闘をしていることがわかった。
「intona」は3万円程だそうだが、電源も不要でハッキリと効果も実感できた。


2016年3月20日日曜日

PCM、DSD自動切り替えに挑戦


FN1242A基板はシンプルでロジックIC等は一切付いてないので、PCM、DSDの切り替えはいちいち配線し直す必要があった。面倒なのでいずれは自動切り替えにしたいと思っていたが、今回、思い切ってやってみた。

まずは、AmaneroとDXIOでやってみる。この2つのDDCのI2S(DSD)出力は、LRCK(DSD_L)、BCL(DSD_CLK)、DATA(DSD_R)で同じで、FN1242Aの入力は、LRCK(DSD_CLK)、BCL(DSD_R)、DATA(DSD_L)なので、そのまま繋ぐとDSDは再生されない。

I2S信号とDSD信号を上手く分けて出力する必要がある。調べてみるとマルチプレクサ-とインバーターを使えばできそうだ。手元にあった「SN74LS257BN」と「74HC04AP」を使うことにした。

マルチプレクサ-って要するにセレクターなんですね。PCM:DSD=L:H信号をA/Bに入れると、I2Sの時は、Aに入力された信号が、DSDの時は、Bに入力された信号がYから出てくるという仕組み。

FN1242AのI2SとPCMの切り替えは、FMTの切り替えで行うが、FMT1=1の時I2S、FMT1=0の時DSDとなるので、AmaneroのL:H信号をインバーターで反転させて使う。

以下がそのロジックと接続図。


使ってみると、全く問題なくPCMもDSDも自動的に切り替えができた。音も素晴らしい。これは便利!。ただし、I2SoverUSB+DuCULoNに比べると解像度が落ちたやや甘い感じの音になる。

やはりI2SoverUSBで自動切り替えがしたい。I2SoverUSBは、I2S出力が少し違う(下記)ので、もう一枚作ることにした。

しかし、PCMはほんとうに素晴らしいのだが、DSDがどうにもノイズまみれで聴くに堪えない。そもそも切り替え機なしでもDSDはノイズまみれなのだ。どうやってもノイズが取れず諦めた。

結局、PCMとDSDの自動切り替えを優先するか、DuCULoNを優先するか悩んだ末、DSDは諦めてDuCULoNを優先することにした。

それほどI2SoverUSB+DuCULoNは素晴らしい。


0615復活!

長い間、タンデム基板+MPD+ラズパイばかりやってきた。真空管プリもいい感じなので、久しぶりにFN1242Aシングル基板を使ったオーソドックスなPCオーディオを聴き直してみることにした。

構成
メインPC(Foobar2000)→( USB )
→ DDC(I2SoverUSB+DuCuLon) 
→ FN1242Aシングル基板(マイコンでデータbit数を16bitから24bitに)
→ ライントランス
→ 真空管プリアンプ
   → フルレンジ LM3886(6パラ)パワーアンプ
   → チャンデバ → ハイ LM3886(6パラ)パワーアンプ
             → ロー LM3886(6パラ)パワーアンプ

電源 ファインメット電源トランス(90VA)
5V 半波整流 チョークインプット TPS7A4700
3.3V 半波整流 チョークインプット TPS7A4700

この構成でトランスを、0615、1595、1010の3種類の順接続・逆接続で、どれが一番いいか聴き比べてみた。その為に、一旦、TVCからトランスを取り出しオートトランスだけのTVCに。DACとトランスを直結し、トランスを比較しやすくした。

なお、FN1242Aはデフォルトだと24bitデータが16bitに切り捨てられるので、半導体計測屋さんのマイコンでBIT1:BIT0=1:0の24bitにしてある。ノイズレベルが下がり静けさが一気に増すと同時に解像度も上がる。

この聴き比べを3週間ほどやった。

元々は1595(TVC組み込み)で、これで十分だと思っていたのだが、じっくり聴き比べた結果は、0615の逆接続が最高の音だった。FN1242Aには、0615逆接続が最も相性がいいようだ。

ノイズが全くない。低域や高域が歪むこともない。調整用の抵抗も全く不要で、1595や1010より、完璧にピントが合った非常にクリアな音が出てくる。

DACはトランスとの相性があり、インピーダンス調整でいろんな値の抵抗(直列・並列)を試してみたが、音量は変わるが、ノイズや歪対策にはあまり効果がないようだ。

抵抗なしで完璧にピントの合った音の出るトランスが見つかれば最高だ。

FN1242Aを長く1595で聴いていたが、改めて0615逆接こそ最高の組み合わせであることが分かった。0615はほんとに素晴らしい。

TDA-1545Aが素晴らしい音を聞かせてくれるのだが、やはりFN1242Aの艶のある音は心惹かれる。当面これがメインになりそう。