2015年8月23日日曜日

セレクター回路を作ってみた

セレクターを使って何か回路を作ってみたかったので、FN1242AのPCMとDSDの切り替え回路を作ってみた。使うのは手元にあったSN74LS257BN。


セレクト信号(AB)にPCM_L/DSD_Hを使ってみた。PCM(L)ならINPUTAの信号が、DSD(H)ならINPUTBの信号が出力されるはずだ。257の後に574を入れてMCLKでリクロック。
とりあえず半田付けして試してみた。

ところが、セレクト信号のPCM_L/DSD(H)の信号をオシロで測ってみると、PCMを再生してもDSDを再生しても電圧は0Vのまま。これでセレクト信号として使えているのだろうか????

amaneroとFN1242Aに繋いでみると、おおお!なんとか音が出た!PCMとDSDも再生されるので、信号切替も上手くできているようだ。

人の作った回路を真似するばかりだったが、はじめて自分でロジックICのデータシートを見ながら作った回路で音が出たのだ。非常に単純で簡単な回路だけれと、これは嬉しい。もの凄い満足感!!

PCMはノイズもなく完璧で素晴らしい音だけれど、DSDは背景に少しザー&キュルキュルノイズが乗っている。まずは、音が出ただけで満足なので、今日のところはこれで良しとしよう。そのうち原因究明とノイズ対策を考えることにする。 それと、MCLKをジッタークリーニングして574に入れてみよう。



2015年8月21日金曜日

秋月電子秋葉原店が改装!!


秋月の店内レイアウトが大幅変更になっていてびっくりした。

奥にあった在庫スペースが無くなり店内が広くなった。左側にあったごちゃごちゃした奥行のある棚も無くなり、垂直の壁に沢山のプラスチックの小箱が取付けられたものに変わっていた。右奥には抵抗、コンデンサ、トランジスタなどの専用のケースが設置されている。

全体的に広くなりすっきりとした感じになったが、商品点数が相当減ったのではないかと感じる。実際に、何人もの客が店員から店舗在庫がありませんと言われていた。

私も、これまで店頭にあった商品が2点ともなくて、店員に探してもらったのだが、結局、店頭在庫がないので、ネットで注文してくださいと言われてしまった。

これまでは、大抵の商品が店頭に在庫があったので、急ぎの時は店頭に来れば何とかなると重宝していたのだ。それが、これだ。困った。

奥の在庫置場もなくなり、商品点数も減り、今後、店頭在庫がありませんと言われる確率が高まりそうだ。

わざわざ電車賃を払ってやってきて、在庫がないのでネットで注文してくださいと言われるくらいなら、最初からネットで注文した方がいいかも。できれば、ネットで店頭在庫有りと無しの区別を表示してくれるとありがたいのだが。

店内がすっきり広くなった反面、店頭在庫がありませんと言い切る店員の態度が残念で寂しく、少し落胆して帰ってきた。

*(ドンキーのような)あのごちゃごちゃ感が良かったのに、なんでこんなにすっきりさせてしまったのだろう。




2015年8月2日日曜日

1010で復活TDA1545A

TDA1545Aは、22年前の1993年にフィリップスから発売されたDACチップだ。(情報の少ないDACで使用例も少ない。フィリップスのCD710など。)


16bit R-2Rという最も基本的なD-A手法を使ったDACで、(H27.8.6訂正、DIYINHKにはR-2Rと書いてあるが、どうもそうではなく、スイッチドキャパシタパシタという手法を使ったものらしい。) もちろんNOS(Non Oversampling )だ。今、オーバーサンプリング、ノイズシェーピングが全盛の時代にあって、何ゆえそんな古いDACを取り上げるのか?

それは驚くほど音がいいからだ。

「新大陸への誘い」のたくぼんさんがNOSDACの音の良さに惹かれて見つけてきた。

そんな古い方式のDACが最新DACよりいい音のはずがないと思われるかもしれないが、その思いは見事に裏切られる。

驚くほど鮮烈で深い余韻があって、昔、レコードやラジオで聴いた懐かしい楽曲達の感動が蘇ってきて心が躍るのだ。こんな感動は、最近のチップでは感じたことがない。

しかし、ここが肝なのだが、この感動は「ファインメット・ライン・トランス」を使ってこそ味わえるということだ。 残念ながら、一般的なオペアンプIVや普通のトランスIVではこの感動を十分に味わうことはできない。その理由は、ファインメットトランスは周波数特性が非常に優れており、音の劣化が少ないからだ。1545Aには1010が最適のようだ。

このDACの周辺回路は極めてシンプルで、チップに信号を入力すれば、LとRが出力される。この簡単さには驚く。部品点数は少ないし、配線も簡単で、しかもチップ自体が安い。

ただし、信号の入力フォーマットがRJ16(右詰め16bit)という今ではほとんど使われない形式なので、I2Sをフォーマット変換してつかつ必要がある。この辺りは、74HCT164などのシフトレジスタ-を使えば簡単にできる。I2Sの、LRCKを17bitシフトするか、DATAを15bitシフトすればOKだ。BCKでLRCKやDATAをリクロックすればより良い感じになる。なお、反転はしなくても左右逆になることはないようだ。



また、このチップの曲者的なところは、IREF端子に1545に必要な0.076mAの電流を入れてやらなければならない点だ。3.3Vの電圧を33kオームの抵抗で入れてやる(データシートでは別途内部抵抗11kΩあり)。

この2点以外は、ほとんど何もすることがない。後は、出力をトランスに接続するだけだ。
見たとおり、回路はほんとうにシンプルだ。部品点数も少なく、ユニバーサル基盤でもすぐに作れる。短い回路なのでオシロで波形を見てもほとんど劣化がないようだ。
ただし、忘れてならないのはファインメットトランス。お勧めは1010だ。これがないと始まらない。


ファインメットワールド
http://samizuacoustics.com/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89/