2017年12月27日水曜日

現れた本当の音像

アンプとスピーカーの設定を繰り返しているが、ボーカルの音像の中心が上下に少し捻じれているように感られ、それが、どうやっても直らない。先日、ベルウッドさんが来られた時、フルレンジスピーカーとウーハーの中心が垂直方向で少しずれているとの指摘をいただいた。そこで、右のフルレンジスピーカーをウーハーに対し右に3mm移動したところ、捻じれが解消され、上下すっきりとしたボーカルに変わった。

これには驚いた。本来の音像を出現させるにはミリ単位の調整が必要だということを思い知らされた。ベルウッドさんが帰った後、アンプとスピーカーを一から調整し直すことにした。


まずは、スピーカーの置き場所を左右の壁からミリ単位で合わせ、完全に左右対称とした。

次に、ツイーター、フルレンジ、ウーハーの垂直方向の中心線が完全に1線上になるよう調整した。(ここまでは簡単だ。)

最後に、左右のパワーアンプのボリュームをコンマ.ミリ単位で調整し、楽曲の中心が完全にスピーカーの中心に来るよう微調整を行った。ツイータ用パワーアンプ(左右モノ2台)、フルレンジ用パワーアンプ(左右モノ2台)、ウーハー用パワーアンプ(左右モノ2台)の3ペアとも同様に調整した。

しかし、上中下の中心を垂直に合わせるのはな簡単ではなく、何度やっても上中下の中心が微妙にずれてうまくいかない。何枚ものチェックCDやボーカルの楽曲を聴きながら、何度も何度も繰り返し調整を続けていると、突然、それは起こった。

まるでホログラムのように美しい音像が突然目の前に浮かび上がったのだ。左右上下前後に音像が定位する聴いたこともないような音像だ。クラシックにおいてその効果はより顕著に表れる。各楽器の音色が正しく(恐らく)上下左右前後に定位している。前後感が出ることで本当にそこで演奏しているような臨場感がでてくる。焦点があったことで、全ての音が本来の定位置に付き、音の重複や薄れが解消され、本当の音が顔を出してくる。とにかく聴いていて気持ちがいい。クラシックは今まであまり好きではなかったが、どんどん聴きたくなるほどだ。

上下左右のアンプとスピーカーの焦点が完全に合った時に、忽然と本来の音場が現れたのだ。

メーカー製のアンプやスピーカ―は、完全に左右上下のバランスが合わせてあるので、こんな苦労などまったく関係ないはずだ。自作アンプによるマルチならでは苦労、というかこの調整の先にある本来の音像を発見することこそがオーディオの楽しみなのではないか。

ミリ単位、コンマミリ単位の調整の向こうにその音像はあった。それを今まで知らずにいた自分が情けないが、これを発見できたことは、オーディオ人生最大の発見、喜びだ。

今年は、音像の調整にかなり苦労したが、最後にこの発見があったことに感謝だ。終わりよければ全て良し。

2017年11月26日日曜日

至高のスピーカー


遂に理想のスピーカーを手に入れた。エンクロージャーは、Linfof工房さんの「ALPAIR7 MAOP チークラウンドボックス」、ユニットは「MarkAudioのMAOP7_v1」だ。

その音を聴くとその瞬間に本当に驚かされる。ボーカル、ピアノ、弦、ドラム、太鼓、etc.、全ての音がこれが本当の音か?!と思うほど本物に近い音が出てくるのだ。静かで力強く繊細。これまで聴いていたボーカルの声とは違う、これが本物の声かと息をのむ、ギターやバイオリンの絃の響きが艶やかで美しく、いつまでも聴いていたい。

ロックもボーカルもクラシックもジャンルを選ばす本物の音を奏でる。録音が悪く(と思っていた)余り聴きたくない音源も、聴いてみるとこれまでが嘘のように素晴らしい演奏に様変わりする。

きつく感じるところ、嫌な感じ、不足に思うところ、濁り、歪などが全くなく、あるべき音を正しく再生している、これこそが自然な音かと恐れ入る。何も言うことがないほど素晴らしい至福の音だ。

このスピーカーのユニットは、MarkAudioの「MAOP7」で直径10cmのフルレンジ、以下の特徴がある。
【MAOPとは…Micro-Arc Oxidation Process】
高電圧(700v)アルカリ電解槽の溶液中で、アルミマグネシュームのコーン
の表面を長時間かけて酸化させながら結晶を作成する表面処理の名称。
コーンの表面に柔軟な無数の気泡(多くの穴が開いている)を作る事で、
柔軟で軽く、ダンピングファクターの高い世界で初めてのメタルコーンを実現。
非常に平坦な周波数特性から、静かなドライバーと称賛されています。
http://dp00000116.shop-pro.jp/?pid=58199191

フルレンジで聴いても十分なほど高域から低域までこなすが、この10cmフルレンジに、高域KHz以上をツイーターで、低域300Hz以下をウーハーで添えると、更に音が迫力を増す。

そしてこのエンクロージャーが更に凄いのだ。

材質はなんと希少で超高級なチーク材だ。チーク材は、世界3大銘木の一つで、固く強靭で耐久性があり腐食しにくく水にも強い超高級木材で、家具や船舶に重宝され乱獲の結果、今ではなかなか入手は困難だ。

内部は、こんな感じで内側に溝が掘ってある。この溝が定在波を抑えるので、音の濁りの原因となる吸音材は不要とのことで入っていない。(下の写真はこのSPではなくかりん材を使った別のもの) https://blogs.yahoo.co.jp/linfof/62639609.html


こんな至高のエンクロージャーを作ったLinfof工房さんは只者じゃない。こんな素晴らしいスピーカーを入手できて本当に幸せだ。
https://blogs.yahoo.co.jp/linfof/62163858.html

入手困難なチーク材のラウンドボックスは非常に高価だが、入手しやすいカリンやオークであれば手頃な価格でこのスピーカーを入手できる。是非とも、一度、聴いてみて頂きたい。本当の音に出会えます。

http://linfof.cart.fc2.com/
https://blogs.yahoo.co.jp/linfof



2017年10月30日月曜日

チャンデバ(最終かな)

ebayで買ったLH0032がようやく届いたので、バッファに使った。なにやらいい感じだ。音に余裕が出たような。バッファに使っていたMUSE02はローパスフィルターに転用した。あらら、まるで低音の力強さが違う。ハイパスはこれまで通りOPA627BP、非常に綺麗な高音だ。チャンデバのオペアンプはこれで行くことにする。チャンデバは当面これで固定かな。

これがebayで買ったLH0032だ。製造年月がH0912? 偽物か?リマークか?わからないが、音は出てるし、バッファとしてかなり良い感じなので、良しとする。
銅のヒートシンクを見つけたので購入。
 BBのOPA627BP。これはRSから買ったので本物だろう。
 新日本無線のMUSE02.これも秋月から買ったものなので本物だ。

ツイータ用LM38864パラ・モノアンプ(3)

ツイーター用LM3886 4パラがようやく完成した。これまで、LM3886シングルを使っていたのだが、まるで違う。早くこれにすれば良かった。高域のノイズっぽさや歪などとは無縁の世界に来た感じがする。これまでのスピーカー調整など吹き飛ぶような音の変わりようだ。どうもこれまで後手後手で来てしまったようで、最初にアンプを作り直しておけばよかったのだ。しかし、紆余曲折のお蔭で、チャンデバ、パワーアンプ、マルチの音の調整を本当によく理解することができた。これは財産だ。






2017年10月23日月曜日

ツイータ用LM38864パラ・モノアンプ


LM3886の4パラモノアンプ基板が2セット余っていたので、これを利用して、ツイーター用のモノ・アンプを2台作成することにした。
現在、使用しているのは、LM3886シングルステレオアンプなので、これで音質の向上を目指す。

2017年10月12日木曜日

後面開放復活!

ぽんせんべい以来の後面開放スピーカーが復活した。

「さわふじ DP-12G」という30年ほど前に販売されていた平面型フルレンジスピーカーユニットだが、師匠のS氏がネットで発見し送ってくれた。

後方にも音が出るので後面開放型ユニットとしても使うことができる。昨夜、出張のついでに我が家でセッティングも手伝ってもらった。チャンデバの修理が終わったばかりで後面開放の音を聴くにはちょうど良かった。

ウーハー用スピーカーの上にDP-12Gを乗せて、部屋の前後の真ん中、左右の壁際に、かなりの内振りで配置する。

前後の位置調整(位相合わせ)、左右の音量調整、上下の音量調整、スピーカー全体の位置の調整など、繰り返す。

最適な設定が決まると、スピーカーユニットからの音は消え、音像がピタリとスピーカーの向こう側、部屋の正面奥に立上り、部屋の奥側に音の空間が広がる。

この不思議な音像空間は、後面開放を聴いたことのない人には想像もできないだろう。

ヤマハのポンせんべいの時は、低域を出すのが上手くいかず苦労したが、DP-12Gは筐体が小さいのでウーハーの上に置くことができ、ウーハーの低域とのつながりも自然だ。

部屋の後ろに音像ができるので、狭い部屋でも空間を大きく使うことができる。狭いうちにはピッタリのスピーカーだ。ただし、部屋が広いと後方にもっとダイナミックな音像空間の広がりを体験することができる。

尚、今のツイーター用パワーアンプがLM3886シングルなので、この際、LM38864パラ
を新たに作ることにした。

2017年10月8日日曜日

チャンデバ作り直し

いつからだろう。少なくともこの数カ月は、どうにも音がしっくりこない。

位相がずれてる、ノイズが出る、音割れがするといった症状が続く。スピーカーの調整と言うことでいろいろやってきたがどうにも成果が出ない。ツイーターが壊れたのか? 

その間ベルウッドさんやケンリック細井さんの訪問がありいろんな指摘をうけたが改善されない。

結局、ツイーターが逝かれたのだろうと、ツイータもしくは2WAYスピーカーの買い替えを検討したのだが、

最後にと思い、チャンデバを分解し基板の点検をした。すると、入出力端子で接点不良を発見、また、バッファ基板の右チャンネル出力のターミナルブロックの3本のうち1線がゆるゆるな状態であることを発見。

これだ! と前のめりで修理したのだが残念ながらそれでもノイズや音割れがつづく。手持ちの全てのオペアンプをとっかえひっかえしてもだめ、発振するオペアンプもある。

どうもチャンデバが怪しい。ということで、チャンデバを全面的に作り直してみることにした。

うちのマルチは、フルレンジに、高域と低域を軽く乗せているだけなので、現在の12dB/octをより緩やかな6dB/octに変更することにした。

なので回路も非常に単純。結線をしっかりする為に、信号線も電源線もターミナルブロックをやめてXHコネクタを使うことにした。両ウイングを張り出したLH0032が使えるように、上部はオペアンプとカットオフ周波数を変更する為の抵抗のみとして、部品及び配線は全面的に裏面とした。
作製前
新規作成

















新しいチャンデバが完成(まる1日掛かった!)

早速、オペアンプを装着し再生。 一発で音が出た!

ツイーターが綺麗な音で鳴っている。位相のずれもノイズも音割れもない!
おおおおお、これ!これ!これ!この音!やっと元の音が戻ってきた!

結局、ツイーターには何の問題もなかった。やはりチャンデバに問題があったのだ。
以前はいい音でなっていたのだから一体いつからおかしくなったのだろう。
まあ、これでこの数か月悩んできたスピーカに関する問題が全て解決した。

次に、オペアンプが無事かどうか確認した。すると、悲しいことにLH0032が6個中5個がノイズと音割れがする。あー虎の子のLH0032がほぼ全滅とは!チャンデバだけでなくLH0032も壊れていたのだ。

チャンデバの命はオペアンプ。手元にLH0032、MUSE02、OPA627BP他沢山のオペアンプがあるが、LH0032が文句なしに高音質だ。圧倒的なエネルギー感、切れの良さ、スピードこれを聴いたら他は聴けないと思うほどだ。これが逝かれていたとは!絶句。急遽、ebayで10個再調達した。

取り合えず、バッファにMUSE02、ハイパスとローパスにOPA627BPを使った。んんん?
LH0032と遜色のない音がでている。流石、MUSE02とOPA627BPだ。LH0032が来るまでは、しばらくこれでいくことにしよう(もしかしてこのままで行けるかも)。

追記:久しぶりにオペアンプの動向を探ったら、新日本無線から「MUSE03」がでていますね。なんとシングルなのに中に2つのオペアンプが入っているとか。聴いてみたいですね。

2017年9月28日木曜日

デュカロン到着


ようやく届いた。注文から3か月。メーカにも代理店にも在庫はなく、受注生産。しかも、工場で手作り。高価なので沢山の手持ちは難しい中、何とか4個を確保した。

しばらくこれで忙しくなるなあ。




2017年9月26日火曜日

試聴機

試聴機が完成しました。ご興味のある方には貸出をいたします。
*年内の予約が埋まったので、予約受け付けは一旦中止させていただきます。



貸出機概要
・入力端子:USB×1、SPDIF(光×1、同軸×1)
・出力端子:RCAシングルエンド×1
・USBインターフェース:XMOS(XU216 2000MIPS)
・DACチップ:AK4497デュアルモノ
・アナログ出力:ファインメットコア・ライントランス「TLT-1010sswj」で差動合成
・電源は3.3V×5、5V×3全て独立電源

貸出希望の方は、以下の内容を記載の上、メールでご連絡ください。
*貸出期間は原則1週間程度でお願いします。
*往復送料のみご負担ください。

記載内容:住所、氏名、電話番号、携帯番号、今お使いのDAC名
連絡先:asoyaji@gmail.com

◎現在の貸出予約状況(●:予約あり)
●10月6日~12日
●10月13日~19日
●10月20日~26日
●10月27日~11月2日
●11月3日~9日
●11月10日~16日
●11月17日~23日
●11月24日~30日
●12月1日~7日
●12月8日~14日
●12月15日~21日
●12月22日~28日
*一旦受付を中止します。





2017年9月16日土曜日

フルーエンシープレーヤー+デュカロン

フルーエンシープレーヤーのクロックを停止して、DACからデュカロンのクロックを引き出し、フルーエンシープレーヤーに入力した。


これぞ激変。これまで少し焦点の甘かった音が、きりりと締まりソリッドでビビットで恐ろしいくらいの生々しい音に変わり、弱かった低音がズンズン出ている。驚異的な解像度だ。やはりデュカロンは並みのクロックではない。

毎日聴いているデュカロンの音であるが、こうして比べてみると改めてその驚異的な力を思い知る。

デジタル音楽で、SNが高く静かでノイズのない素晴らしい音を再生する機器は多い。しかし、よくよく聴くと、音の粒の焦点が甘く丸いものがほとんどだ。残念だがこれはクロックの精度が低いからだ。

ここがデジタルの肝で、デュカロンのような高精度のクロックを入れると音が粒立ち焦点がはっきりとし上記のようなまるでアナログのような音になる。いやソリッド感から言えばアナログ以上だ。デジタルはやはりクロックが命なのだ。


フルーエンシープレーヤー+AK4497DAC


電源をリニア電源に変えるとよりSNが上がり低域も出るようになった。また、エージング進みどんどん良くなる。

自然さ、やさしさ、艶、言うことなし。まるでアナログのような音、本当に気持ちの良い音。「桜の栞」「みだれ髪」言うことなし。もう止められなくなってずっとこのままいつまでも聴いていたい気分だ。

フルーエンシー補完した楽曲を4497で聴けるとは想像すらしていなかった。フルーエンシー補完ってこんなに良かったのかと改めて感嘆している。

どうしてフルーエンシー補完が受け入れられなかったのか残念でならないが、今こうして、形を変えて復活し手元で聴いていることに感謝感激。半導体計測屋さんありがとう!

外部クロックも入れられるので、デュカロンのクロックを外出しして繋いでみようかと思う。どんな音になるのだろう。期待が膨らむ。

スピーカー調整(7)アルパインの復活

最終とか、最高とか、軽々しく言ってはいけない。スピーカー調整もこれで御終いと思っていたが、その次があった。


スピーカー調整(6)最終は、真空管プリアンプを入れてのものだった。その際、アルパインのツイーターがビビるので取り外し、スピーカー付属のツイーターを使っていた。

しかし、真空管プリアンプを外したらどうだろうと思い、外して聴いてみると何やらノイズっぽく物足りない感じだ。そこで、もう一度、アルパインのツイーターに繋ぎ変えて、「桜の栞」を再生すると、ノイズ感が消え、コーラスが空間に気持ち良く広がり、全然、こっちの方が良い。ビビることも全くない。

結局、真空管プリアンプを外し、アルパインのツイーターを復活させた。やはりプリアンプはなくても良いようだ。また、安いアルパインのツイーターが空間感をより醸し出し非常に良いことも再認識した。

二転、三転、四転、音の調整は奥深い。自作なので自分でいろいろ装置をいじれるが、既製品の方は調整も大変だろうと思う。


2017年9月14日木曜日

フルーエンシープレーヤー

本日、半導体計測屋さんがフルーエンシープレーヤーの販売を開始した。Amazonで買うことができる。



このプレーヤーは、普通のメモリープレーヤーではない。なんと、FN1242Aという半導体DACチップ(ハードウエア)で行っていたフルーエンシー補完を、ソフトウエア(マイコン)で実現した画期的なプレーヤーなのだ。

具体的には、44.1kHzの楽曲を8倍オーバーサンプリングし、フルーエンシー理論に基づいた計算でデータを補完し352.8kHzで出力する。これは、正にFN1242AがDACチップ内でやっていることそのものだ。FN1242Aのあの艶のある音が好きだった人は多い。

半導体計測屋さんも私もその一人だった。FN1242Aの流通在庫が底をつき、もう二度とあの音を聴くことができなくなったと残念に思っていたが、なんと半導体計測屋さんは、密かにこのフルーエンシープレーヤーを開発していたのだ。

*フルーエンシー理論
筑波大学の寅市和男氏が発明した、デジタル情報を補完する技術。44.1kHzでサンプリングされた楽曲データを8倍オーバーサンプリングし、その空いた場所にフルーエンシー理論で計算されたデータを補完するもの。補完により情報量が増し、アナログに近い自然な音がすると評判になった。
日本では、ラックスマンがこの技術に基づいて開発したDACを搭載したDP-07というCDプレーヤを発売、また、新潟精密がこの技術を搭載したDACチップFN1242Aを発売した。
http://www.jst.go.jp/kisoken/seika/zensen/04toraichi/

第一号を先行して送って頂いた。


早速、DACと接続する。赤い本体基板のサイドに接続しているのは、赤外線リモコン基板だ。本来はボタンスイッチを押して使わなければならないのでリモコン対応はありがたい。

信号はI2Sで赤い基板のUEXT端子から出力される。これをDACのI2S入力に繋げばいいのだが、HDMI送信基板が付いていて、DAC側にHDMI受信基板があれば、HDMIで接続できるので、本体をDAC内部に入れずに済み外部に置くことができる。

PSAudioなどHDMI入力(I2S用)端子のある機器であれば、そのまま接続できるが、端子がない場合は、別途、HDMI受信基板を用意し、DAC内部に取り付ける必要がある。取り合えず、DACにHDMI受信基板を接続した。


接続方法
① リモコン基板から突き出ている4つのピンを、本体のボタンスイッチ横の半田部分に接触するように接続する(ネジ穴に合わせて3Mネジで止める)。
② 本体のICSP端子の3.3VとGNDに付属の赤黒のケーブルを繋ぎ、リモコン基板の3.3V,GNDに繋ぐ。
③ 本体のUEXT端子ととHDMI送信基板を付属のカラフルなケーブルで繋ぐ。
④ MicroUSBケーブルで5V電源を繋ぐ。
⑤ HDMIケーブルを、DACのHDMI入力(I2S用)に繋ぐ。

再生方法
① 電源を繋ぐと起動スプラッシュ画面が出る。
② USBか、SDカード入れると、ディレクトリを総ざらいし先頭から再生を開始する。
③ ボタン操作(リモコンも同様)
  左ボタン   前の曲(再生経過時間5秒以下)or曲の先頭(同5秒以上)
  中央ボタン 停止&リジューム&コンフィグファイル生成(黄色点灯)
  右ボタン  停止中は曲の先頭から再開or再生中は次の曲
  最右ボタン リセット
 * WAVとFLAC混在、LEDの光り具合で切替りが判断できる。
 * 文字化けファイル名があると、前の曲ボタンは効かなくなる。
 * 次の曲ボタンは、文字化けファイルを飛ばして次の曲に行く。
④ USBはホットプラグ、ホットアンプラグ可能。
 *タイミングによっては起動画面出ないので、その時はリセットボタンを押す。

仕様
① 対応フォーマット:WAV、FLAC(他形式は無視される)
② フォルダ名、ファイル名共:半角英数
 *先頭6文字が半角英数ならそれ以降は全角漢字混じりもOK
 *フォルダ階層は5階層まで可能
③ オーバーサンプリング
 *WAVは最大8倍オーバーサンプリング(緑点灯)
 *FLACは圧縮率に依存し最大で4倍オーバサンプリング(赤点灯)
④フォーマット:USBメモリーはFAT、MicroSDカードはFAT32。
⑤メモリ容量:最大32GBまで。

*詳細な資料は半導体計測屋さんのブログで
 https://zx900a.blogspot.jp/

さっそく、音出し。

おー、あのFN1242Aの音だ。艶があり、独特の自然さがある音。どこか安心する、聴いていて気持ちが良い音だ。FN1242A好きには堪らないかも。

実は今年の3月あたりに試作機を試聴させていただいたのだが、その段階ではメモリの読み込みなどいろいろ問題があり、音質も今一つだった。

しかし完成品では、問題点は完全に解決され、音質も見違える程に良くなっている。これは、MPU内部PLLマスタクロックをOSC供給に変えたことが大きいとのこと。

取り合えずバラックで音出しをしたが、DACにHDMI受信機を取り付け、本体はケースに入れることにしよう。





アルミ板に固定、DAC改造
 6m厚のアルミ板にタップを切って、プレーヤーを固定した。

 DACにHDMI受信基板を取り付け、セレクターで切り替えできるように改造






2017年9月10日日曜日

ベルウッド邸訪問


赤羽駅改札でベルウッドさんと横浜のvafanさんと待ち合わせをし、(赤羽のイメージからは想像もできない)洒落たレストランで食事。デザートも付きました。

食事を終えてベルウッド邸へ。近くには、最近、卓球で有名になった日本オリンピック委員会の味の素ナショナルトレーニングセンターや国立スポーツ科学センターがあります。ベルウッドさん自身もバスで石川佳純 さんを見かけたことがあるそうです。



オーディオルーム
いやあ、わが家の3倍ほどあって羨ましい空間の広さです。なにより、しっかりと調整されたオーディオ機器が整然と並べられて、出番を静かに待っているそんな感じがしました。
 

スピーカー
Premium Sound Designというガレージメーカーの「T4-Limited Spesial」という2WAYスピーカーです。http://www.high-end.jp/t3/products.html
ネットワークは外しマルチアンプで鳴らしているとのこと。

良い音がしそうな面構え。

アナログ部
アンプは、プリもパワーも金田式DCアンプ。パワーアンプはツイーター用とウーハー用の2台で、パッシブ(CR)チャンデバ(カットオフ3Khz、6dB/oct)を通して、T4の2wayを駆動。

DCアンプなので、音声劣化の原因となる(アンプの出力段に必須の)DCカット用コンデンサを付けてないとか、ボリュームにはノイズ源となる抵抗を使わず、アンプの増幅率を変える方法で実現しているとか、自作派の私も驚くほどのノイズへの拘りです。


極みは電源です。アナログ部は、全てハンディーカムの充電式バッテリー(ニッケル水素、リチウムイオン)で駆動しているとのことです。電池でアンプを駆動させているとは驚きです。たまに聞きますが、実際に見て聴いたのは初めてでした。商用電源からのノイズを全く気にすることがありませんから、こちらも相当の拘りです。
(上写真の左奥、下写真の左奥の黒い箱)


デジタル部
Sonyのハードディスクプレーヤー(HAP-Z1ES)を音源とし、これをエソテリックのCD/SACDプレーヤ[GRANDIOSO K1]に内蔵されたDACに入力し、アナログ変換。(下写真の左ラックの下段がHAP-Z1ES、右ラックの下段がK1。)



デジタル部の電源は、電池とは全く別で、オーディオ用に部屋の中迄引いた分電盤200Vからアイソレートトランス「CT-1.5」で降圧した100V電源です。大地アースも引いてあり素晴らしい電源環境です。

これ以外にも、随所にノイズへの拘りのある驚きのシステムでした。ここまでやっておられるのですから良い音に間違いありません。

試聴感想

早速、試聴させていただきました。定位は完璧、SNが高く静かでゆったりとした再生で、ノイズ感や雑味、過不足を感じるところもなく、音楽を正しく再生し正しく音を出していることを感じさせてくれます。素晴らしく安定した期待に違わない音でした。

特にT4のウーハーから出てくる低音には驚きました。これほど低域が力強くしっかりと出る2WAYがあるのですね。ネットワークを外しマルチで駆動いているからでしょうが、ロックもジャズもお手の物で、和太鼓の音も聴きごたえがありました。もちろん、お好きなクラシックも言うことがありません。

少し気になると言えば、スピーカーの下が棚になっていて、音域が棚から上に広がり、下方への広がりが足りないことくらいでしょうか。個人的には低音はもっと下から出てきて欲しいと思いました。

わがAsoyajiDAC(デュカロン、ファインメット電源トランス)で聴けばどんな音になるのでしょう。

途中、MFさんと板長さんが合流。そこからMFさんが持ち込んだ「JPLAYトリプルPC」と「HAP-Z1ES+K1」および「K1-CD/SACD」の聴き比べになりました。

「JPLAYトリプルPC」が「HAP」や「K1」に負けない解像度の高い音で、いよいよベルウッドさんもJPLAYに参入か?!と、参加した皆の期待が高まった瞬間でした。

最後に、AKB4の「桜の栞」を聴きました。PCはWindows2012R2とWindows10Proのデュアルブートになっており、OSを変えて聴き比べをしました。2012ではコーラスの声が拡散しぼやけた感じでしたが、10Proではコーラスの声がはっきりと肉厚になり明らかにこちらが良かったようです。

Windows2012が良いかWindows10Proが良いか判断の迷うところで、今日は密かにその検証も兼ねていましたが、ボーカルを聴くならWindows10Proで決まりです。ただし、2012は低域の沈み込みが魅力でロックを聴くと堪りません。しかしWindows10Proはどのジャンルも関係なくよく鳴らすのでやはりWindows10Proがお勧めでしょう。

その後、参加者が持ち込んだ音源を掛けていただき、反省会へ。

赤羽の赤ちょうちん街の居酒屋は、まだ5時過ぎだというのにどの店も満席。ようやく見つけた店もあっという間に満席に。赤羽は凄いですね。

遅くまでオーディオ談義で盛り上がり、楽しい一日を過ごさせていただきました。ベルウッドさん、参加された皆さんありがとうございました。

スピーカー調整(6)最終

長くスピーカー調整をしてきた、スピーカーの交換、Jplay用ControlPCのOSの変更、チャンデバのカットオフ周波数の変更、パワーアンプの左右のボリュームの調整、ツイーターの逆相接続などなど。

そして、ここにきてようやく落としどころが見えた。そのリファレンスとなったのが、「桜の栞」という楽曲だ。これはベルウッドさんから教えていただいた曲で、最初は、学生のコーラス曲だと思っていたのだが、実はあのAKB48が歌っている曲だと後で知った。まさかAKBの曲をリファレンスにしたとは!


本題に戻ると、この曲を上手く鳴らすのは結構難しい。ベルウッドさん宅で正しい音を聴いたので耳に残っているうちに、この曲をリファレンスに調整を行った。

わが家では、コーラスの広がりが拡散的で、声がはっきりせずどうも本物らしくない、歌声のピークで混濁と雑味感がある、等々、これらの課題を一つ一つクリアしていくことで、この曲を気持ちよく鳴らせるようになった。そしてこの設定が、わが家の最適なシステム構成となった。

ということで、スピーカー調整は、ここで終了だ。ようやく落ち着きどころが決まりゆっくりと製作と音楽鑑賞に戻ることができる。

現時点での最終構成
フルレンジ  JBL4312Mのウーハー(艶のある気持ちの良い音)
       タンノイはウーハーは良いが付属ツイーターは音が歪むの

ツイーター  JBL4312Mのツイーターを使用(別アンプで駆動、順接続)
       アルパインのツイータは音が歪む(混濁と雑味の原因はこれ)
       でも、安いわりには良い音で長く楽しませてもらった

Windows   Windows10Pro(コーラスの声がより本物に聴こえるのはこっち)
       2012は高域と低域が強く、高域はノイズを拡大し拡散的だが低域は素晴ら
       しい沈み込み、しかしその分ボーカルは10Proに比べると弱い
       10Proは全体的にバランスが良い

USBケーブル ZIONOTEの銀線を止めてアコリバ電源分離線を使用




2017年9月5日火曜日

スピーカー調整(5)ツイーター逆相接続で


先日のベルウッドさんの指摘で、ツイーターを逆相で接続すると、どこか違和感のあった高域と中域のつながりがドンピシャに合い、違和感の待ったくない非常に美しい音になった。スピーカーケーブルを元々+-逆に繋いでいたわけでもなく不思議に思う。

下の写真で赤い収縮チューブが+、黒いのがーだ。+側のケーブルには文字が書いてあり、-側のケーブルには灰色の筋が入っている。普通こうした色の筋の入ったケーブルがー側ではないだろうか。これが正しければ、間違いなく逆相接続で音のつながりがピッタリと合ったことになる。


逆相接続で高域と中域のつながりが自然となり非常に気持ちの良い音になったので、もしやと思い、再度、諦めていたタンノイを繋いでみた。

おお、あの違和感が消えた。元々予想していた中域がより余裕のある音になり、やはり8cmより断然気持ちが良い。

というわけで、元のフルレンジが復活したばかりだというのに、僅か3日でタンノイに戻ってしまった。


追記
その後、友人からこのアルパインのツイーターの取説があり、音を聴いて通常接続と逆相接続を切り替えて使うように書いてあるとのこと。確認すると確かにそう書いてある。ということで、当初から逆相接続は推奨されていたということでした。


2017年9月3日日曜日

スピーカー調整(4)ベルウッドさん

ファイルウェブで人気の日誌を書かれているベルウッドさんがわが家に来られた。ボーカル、ロック、ジャズ、クラシックの楽曲を一通り聞いていただいた後、音の調整をしていただいた。

第1は、スピーカーの位置を微妙に調整。

第2は、左右の音量バランスが合っていないとのご指摘。右がやや強かったようで、少し右のアンプボリュームを落とす。これで左右バランスがぴったりと合った。

第3は、ツイーターの位相がおかしいとのご指摘。逆相にしてみたらどうかとのことでやってみる。いや+ーは間違えてないと思いながら、両ツイーターを逆相で繋ぐと、なんと高域と中域の音がぴったりと合い、艶のある美しい高音がでてきた。これには驚いた。これまで+とーを間違えてきたのだろうか。 いやそんなこと。


第4に、周波数特性が10kHz以下に盛り上がりがあり、10KHzあたりで下がっているとのご指摘。確かに、そのあたりにきつく感じるところがあった。しかし具体的な周波数までわかるとは!昨夜、真空管プリを入れたとき測定した周波数特性図が以下の図。正にご指摘の通り。これには本当にびっくりした。
この理由はわかっている。チャンデバのオペアンプのツイーター用ハイパスの周波数を昨日4KHzにしていたからだ。そこで、これを7KHzに戻すときついところがなくなり落ち着いた。

第5に、USBケーブルにノイズが乗っているとのご指摘。そして、バッグから取り出したのが、特殊なカーボンを貼り付けた銀箔。これをUSBの入力近くのケーブルに巻き付けた。

なんと、これで音に纏わりついていた雑味が取れて一気に見通しの良いすっきりとした音になった。なんだこれ!これほどの変化はフィルターやアイソレーターでも感じたことなかった。

このUSBケーブルがダメってことなのか。USBアイソレーターもついているのに。
そこで、USBケーブルを(長らくしまい込んであった)アコリバ電源分離ケーブルに代えてみた。ああ、全然こっちがいい。しかもアイソレーターなしだ。これは迂闊だった。最近、このあたりのチェックを全く怠っていた。

以上5つの指摘はどれもドンピシャで音が瞬く間に改善された。スピーカーやPCを捏ね繰り回したあとだったので、非常にありがたかった。それにしても、ベルウッドさんの耳は凄い。今日は、本当にありがとうございました。