2011年10月6日木曜日

これを聴かずしてDSDを語る無かれ!

「菅野レコーディングバイブル」この本の付録に(本が付録か?)、菅野沖彦氏がかつて自分が録音した音源を、テープから当時のデッキを使ってDSDに録音しなおしたSACDが1枚ついている。

この音が本当に凄い。私がこれまで聴いた中で最高の音だ。こんな音これまで聴いたことがない。

背景にテープのような「サー」ノイズが走っているのだが、チェロもオルガンもピアノも尺八も琵琶もトランペットも、まるで生の演奏を目の前で聴いているような強烈な鮮烈さと生々しさがある。

テープに匹敵する素晴らしさだ。特に、宮沢明子のピアノは妖気が漂う別世界の音を聴いているようで戦慄的でさえある。

2007年10月20日ステレオ・サウンドから発売されたものだ。4800円だが、SACDのみの販売もしている。


収録曲一覧
1 ボタームンド~シュタルケル:パガニーニの主題による変奏曲
ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)

2 J.S. バッハ:オルガン・コラール「人よ汝の罪の多いなるを嘆け」
アマデウス・ウェーバージンケ(オルガン)

3 J.S. バッハ~シロティ:前奏曲ロ短調
宮沢明子(ピアノ)

4 ショパン:夜想曲(作品9)第1番
宮沢明子(ピアノ)

5 武満徹:エクリプス
横山勝也(尺八)、鶴田錦史(琵琶)

6 エル・チェクロ
高橋忠雄(指揮)、グラン・オルケスタ・ティピカ・ケンウッド

7 嘘は罪
世良譲&ヒズ・フレンズ

8 ミーン・トゥ・ミー
世良譲&ヒズ・フレンズ

9 ホワット・イズ・ゼア・トゥ・セイ~ハロー・ドーリー
マーサ三宅

10 ユー・ドゥ・サムシング・トゥ・ミー
増田一郎クインテット

11 ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ
増田一郎クインテット

12 クライ
西条孝之介

13 アイ・リメンバー・クリフォード
西直樹、高橋達也

2 件のコメント:

  1. こんばんは、ゴンザエモンです。

    菅野沖彦、宮沢明子のコンビによるピアノアルバムは結構あるのですが、その中でもこの夜想曲集はベスト1を争う名盤と思います。若かりし頃からの当方の愛聴盤でもあり、それこそアナログレコードが擦り切れる程聴きました。残念ながらCDは出ていないのですが、白眉とも云える作品9の1がSACDで聴けるのですね。

    こういう名盤がオリジナルのアルバムとしてSACDあるいはDSF配信で聴けるようになったらとても素敵なのですが。

    貴重な情報ありがとうございました。

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  2. ゴンザエモンさん
    このSACDは、DSDの可能性を確信させてくれます。マスターテープが劣化して使い物にならなくなるまえに、良い音源をもっともっとDSDにして欲しいと思います。

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