2015年4月7日火曜日

驚きのファインメットトランスの特性

たくぼんさんがファインメットトランスの特性を測っておられたので、当方も測り方を教えてもらい測ってみた。出力するDACはタンデム基板デュアルモノ。トランスはTLT-1595CC (15k:95k)とTLT-0615SS(600Ω:15kΩ)だ。1次側にも2次側にも抵抗は付けていない。


1595はインピーダンス比が1:6.3、巻線比が1:2.5だ。全体にフラットで低域もよく出て、特に高域の伸びがよく気持ちがいいトランスだ。
やや出力が大きいという場合は、2次側を中点で出すのがお勧め。インピーダンス比は1:1.56、巻線比は1:1.25とちょうどいい感じとなる。

さて、1595の1次側と2次側を変えて、逆接続にしてみる。インピーダンス比が6.3:1となりアンプの受けがよりロー出しハイ受けとなる。出力は落ちるが、特性は見事にフラットとなる。特に低域がしっかりと出るのは魅力だ。

 0615はインピーダンス比が1:25、巻線比は1:5だ。全体に1595より増幅率は大きく、艶のあるボーカルが魅力だ。ただしインピーダンス比が高いのでそのままでは使いづらい。

そこで、0615は中点を使った逆接続がお勧め。そのまま両端をつかうとインピーダンス比25:1となるが、中点を使うと、6.25:1となるるのでどんなアンプでも問題ないだろう。巻線比も2.5:1なので音量は落ちるがそれほど問題にはならないはずだ。そして、その特性は驚くほどフラットで、オシロで見た波形も非常に奇麗だ。

入力信号
出力

前も書いたがライントランスをパッシブプリとして使う場合、トランスの特性が悪いと使いようがないが、これほどフラットであれば全く問題はない。流石ファインメットトランスだ。

IV変換、差動合成、GNDアイソレート、増幅、インピーダンス調整と、電源無しでこれほど逞しく働いてくれる部品(やつ)はいない。しかもお手軽で、特性がフラットで、素晴らしい音、なのだから使わない手はない。

*この測定結果はあくまでも私の環境下でのものです。

頒布先

2 件のコメント:

  1. 参考になります。ACボルトメーターで測定されたのでしょうか。当方は持っていないのでオシロの簡易測定かwavespectraで測ってみようかと思っていたところでした。

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    1. いいえ、テスターだけです。

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