2018年6月28日木曜日

PCオーディオの高音質化とノイズ対策

PCオーディオはノイズとの戦いであり、ノイズ取り除く事こそが高音質化への道である。
ノイズを一つ一つ取り除いていけば、完全な静けさと歪の無い透き通った力強い音が待っている。今回は、PCオーディオの高音質化とノイズ対策についてまとめてみた。

PC
PCはそもそも汎用コンピューターなので、世の流れとともに様々な機能が追加されどんどん肥大化していく。しかし、音楽再生だけを考えると、PCに搭載された多くの機能はほとんど使われておらずむしろ邪魔だ。

ハードもソフトも最低限必要なものだけに絞ることで、高音質化が図られノイズレベルも驚くほど下がる。現時点でこれを満たす最高のミニPCは、Pilewebでベルウッドさんが書いておられるLATTEPANDAだ。

CPU:オンボードのATOM(クアッドコア1.8GHz,Z8350TOM)で十分。音楽再生だけであればCPUの数パーセントしか使っていない。

メモリ:オンボードの2GB(DDR3L)で十分。音楽再生だけであれば500M程度しか使っていない。

ストレージ:オンボードの32GB(EMM)で十分。Windows10が問題なくインストールできる。

LAN、USB、HDMI:オンボードで十分。PCIなどのスロットがなければ基板も小さく済み省電力。

電源:バッテリー駆動5V2A。バッテリー駆動でノイズレベルが大きく低減し高音質となる。

OS:Windows10。他のOSやWindowsより音が良い。重要なポイントは、Windows10の音楽再生に不要なプログラムや機能を全てアンインストール、削除、停止させた後、更に、タスクマネージャーのサービス管理ツールでOSレベルでの不要なプロセス、サービスを一つ一つ丁寧に停止していく。

タスクマネージャーのパフォーマンスのプロセス数を見ると、わが家の通常使用のPCでは180もあるが、音楽専用のミニPCを使い20台まで落とす。ここまでくるとその効果は絶大だ。全く音質が変わる。

USBケーブル
USBケーブルは、PCに繋ぐケーブルなのでノイズの多いPC側のノイズを拾ってDAC側に伝えてしまう。このノイズで音質が劣化する。

そのため高価な銅線を使ったり、堅牢なシールドをしたり、電源線と信号線を分けたり、様々な工夫されてきたが、本当に重要なポイントは、シールドを金属の両端子に結線しないこと、シールドをGNDに結線しないことである。
アコリバ二股をも凌ぐ自作USBケーブル
これによりPC側のノイズがDAC側に伝わらなくなりノイズが遮断される。高価なケーブルであってもシールドが切断されていないケーブルがあるので注意が必要だ。

私自身、音質が良いと感じて長く使ってきた「アコリバ二股ケーブル」は、シールド線は金属の両端子に接続されていなかった。これがこのケーブルの高音質の秘密なのだろう。

テスターで両端の金属部分の導通を計測するだけで簡単にわかるので是非やってみて欲しい。

ハブ(スイッチ)
これもノイズが多い機器だ。LANは、エラー訂正機能があり、多少のノイズがあっても何の問題もなく伝送が行われるので、通常の通信では問題にならないが、音楽をストリーミングする時はそうはいかない。ノイズがそのまま音質を落とす。最近ようやく対策が必要との認識も定着してきたようだ。

日本テレガートナーの「M12 Switch Gold」は、音楽用の最高のスイッチであり、これが使えれば問題は解決するが、高価なので誰もが使えるわけではない。

しかし、安価なハブ(スイッチ)には、下写真のスイッチング電源が使われている。内蔵されているタイプと、ACアダプター(スイッチング電源)を使うタイプがあるが、どちらも音質に大きな影響を及ぼす。アライドテレシスあたりでもスイッチング電源を使っていた。

大抵の5ポートハブ(スイッチ)は5Vもしくは3.3Vで駆動するので、スイッチグ電源を取り外し、モバイルバッテリーをそのままもしくは3.3Vに降圧して基板に接続してやれば簡単に電源ノイズのない高音質ハブが出来上がる。また、5VのACアダプタータイプなら、変換ジャックを使えば、モバイルバッテリーを使うことができるのでお手軽だ。トランスを使ったリニア電源を使うものあるがこの方が遥かに簡単で高音質だ。

しかし、電源ノイズを改善しても、接続する機器から侵入するノイズまでは防ぎきれない。

ではどうするか。

ハブの代わりに無線を使うのである。ハブを使わず無線ルーターを使い無線で飛ばすことで、機器から侵入するノイズは完全に遮断される。この方法もベルウッドさんが書いておられる。
無線ルーター

わが家のQNAPはハブに繋ぐと微かなジーノイズがスピーカから聴こえるが、無線を使うと完全に無音になる。この無音はほんとうに気持ちが良い。

LANケーブル
LANケーブルもUSBケーブと同様、シールドを両端子に繋がないケーブルを使うことが重要だ。市販品だと端子が金属でないカテゴリー5,6のもの。カテゴリー7は両端子に金属を使っておりシールド線が結線されているので使ってはいけない。

NAS
楽曲データを保存するには、やはりNASが便利だ。PC内臓ストレージもあるが、上述のとおりPCの負担を軽くするためには使わない。

メディアサーバーとして、NASではなく、ミニPC+USB-HDD(バスパワー)もあるが、QNAPと比べると、圧倒的にQNAPの方が音が良い。力強くメリハリのある音になる。これはMINIPCはバッテリー駆動なので、USB-HDDに十分な電流を供給できないことが原因かと思われる。

電源
わが家では、上記の右図で、ルーター、レンダラー(ミニPC)、DACをモバイルバッテリーで駆動している。

モバイルバッテリーを懐疑的な見方をしている方も多いと思うが、驚くほど静かでノイズ感は全く感じない。ノイズフロアが下がり、音の見通しがよくなり、全ての音が見えてくる感じだ。

ただし、ノイズには非常に敏感で、どこかでノイズがあると音が濁ったり歪んだりするのを感じるが、原因も追究しやすい。上記の対策をやれば、ほぼ完ぺきなノーノイズ、高音質環境を手に入れることができるのでやってみて欲しい。

尚、QNAPの電源は、12V5.417Aで、付属のスイッチング電源で稼働している。これはこれだけの電力をリニア電源で作るのは非常に難しいからだ。しかし、微小なノイズはあても、上述のとおり無線ルーターで飛ばせば完全に無音となり、力強くメリハリのある音は健在なのでこれで良しとしている。


DAC
最後に、AsoyajiDACは、バッテリー駆動です。驚くほど静かなノイズレベルと、DACチップからのアナログ出力を、オペアンプを使わず、ファインメットコアのライントランスTLT-1010を使うことで、歪や劣化のないアナログを超えるアナログ信号を出力します。





5 件のコメント:

  1. 初心者ですが、お尋ねします。USBケーブルのことですが、接続する機器によってシールドをアースとして使っているものもあり、その場合は正常に動作しなくなるものもあるようです。PCとUSB-DACに接続してPCのノイズをDACに伝えないということでしたらPC側はシールドとアースを接続して、DAC側はシールドとアースを分離で良いと思うのですが、両端の金属に接続しない、というのは、音質向上のためにマストなのでしょうか。

    返信削除
    返信
    1. うーん、シールドは本来のUSB伝送には何の関係もないものです。シールドを繋がないから音が出ないなどあり得ないと思います。USBは V+、D-、D+、GND で動作します。その4線が接続してあれば音は出るはずです。シールドをアースに使うのは、LANと同様大地アースをしてない人にはむしろノイズを呼び込むだけです。アースループが起きるのでシャーシ同士をシールドで接続してはならないと思います。

      削除
  2. こんにちは。マランツNA 11 S1DACの場合、USBケーブルはアースシールドが両端で接続されないと上位PCがDACを認識しませんでした。シールド接続しない特注USBケーブルで確認し、慌ててシールド接続に戻した苦い経験があります。
    なをNA 11 S1はUSB接続基盤と本体シャーシアースが自動でカットする仕組みが入っています。

    LANケーブルですがLAN接続機器を全てローノイズにするとLANケーブルもSTPシールドのアースを全て接続した方が音は良かったです。外来ノイズ防止効果がでます。

    返信削除
    返信
    1. なお、うちではノイズ吸収効果のある仮想アースを5個接続しています。これがLANケーブルSTPアース接続が良い理由かも知れません。ようはノイズのある機器接続はLANはUTPが有利でこれはLinnも推奨していますが、LAN接続機器全てローノイズ化し、アースノイズ吸収対策するとLANはSTPアース接続が有利になる場合もある、という話でした。

      削除
    2. 匿名さんに返信した通りですが、私もまさかシールドがこれほど音質に影響しているとは思いませんでした。USBは5V電圧が掛かると起動する仕組みなので、シールで起動しないというのはよくわかりません。実際にそういう現象が起きるのですね。承知しておきます。

      削除