私のシステムになぞらえて言えば、初段(橙色で囲まれた部分)は、PCMをDSDに変換するP2D基板であり、後段(水色の部分)はFN1242A(FIRフィルター=DSD原理基板)だ。
FN1242A内部【フルーエンシー補完+P2D機能+FIRフィルター】
=私のシステム【P2D基板+FN1242A(FIRフィルター)】
これには驚いた。エレアトさんが苦心して作られたP2DをFN1242Aは遙か以前にDACチップの形で実現していたということになる。
そしてFN1242Aには、テスト用のプログラムがあって、FIRフィルターに入る前のDSD信号を取り出すことができるというのだ。
これが本当なら凄いことだ。FN1242Aを単独のP2Dチップとして使うことができる。FN1242Aの後段はLPF(FIRフィルター)だ。
初段と後段を切り離すことによって、別の様々なDACとの組み合わせが可能となるのでこれが実現できると面白い。
ただし、FN1242Aのフィルターも優秀だと思うので、わざわざ別のフィルターと接続して、これ以上の音が出せるかどうかは未知数だ。やってみなきゃわからない。
このあたり「半導体計測屋さん」に期待したい。
http://asoyaji.blogspot.jp/2013/12/fn1242adsd.html?showComment=1389018348588#c6515128318929186383
PCMを入力した場合MULTIBIT ΔΣ MODULATORブロックの出力は0,1の2値(=DSD)ではありません。
返信削除具体的には不明ですがMULTIBITです。なので隠し機能がDSDだというのには驚きました。
またこのときはDAC&LPFブロックはおそらくFIRフィルタにはなっていないだろうと思います。
DSD変換は…要は1bitPDMDACでやっていた処理なので1987年のSAA7320が実現していました。
有名なDAC7も前段のSAA7350がP2Dを行いTDA1547にDSDを渡していたのです。
hen
henさん
削除正確な情報がないので間違いだらけかもしれません。
FN1241のデータシートを見ると、ΔΣ MODULATOの出力はPWMとなっているので、FN1242AもPWMかもしれませんね。これは確かデジタルアンプの出力信号ですね。DSDはPDMですけど、LPFはPWMでもPDMでもOKなのでしょうね。
なんとか正確な情報を入手したいと思っています。
Bunpeiです。
返信削除asoyajiさんは、「DAC&LPF」を「FIRフィルタ」と表現されていますが、これは正確性が少し欠ける表現だと思います。DAC部とFIRフィルタは通常、別の概念のものだからです。
また、FN1241はクラスDアンプなのでPWMで当たり前ですが、DSD DACでPWM出力のものは私の知る範囲では存在しません。というのは、クラスDアンプの場合、DSDのPDMをやりたくてもそのスイッチング周波数についていける適当なパワー素子がないため、PWMせざるを得ないのですが、DACだと出力が電圧または低電流でもすむためPDMが可能で、そのほうが分解能に優れます。
私はDSD入力の場合は、PCMだとMULTIBIT ΔΣ MODULATORの出力(MULTIBITというよりMulti-Levelと表現するほうが適切だとおもいますが)を入力とするDAC部を、無理矢理2レベルでフルスイッチングさせているんだろうと推測します。
一方MULTIBIT ΔΣ MODULATORからテストモードで2レベル出力を取り出す方法については、全くのあてずっぽうで、最上位ビットに相当する情報だけを使うのかなと思います。通常、2レベルのときに比べてマルチビットの場合はスイッチング周波数が低いので、この点をどう解決しているかがわかりません。
Bunpeiさん
削除詳しい解説ありがとうございます。私の理解はあまりにアバウトでダメですね。
DSDは1bitΔ∑変調ですから、マルチビットだとDSDではないということですね。DAC部では、マルチビットを2レベルに無理やり変換して、LPF部でアナログ出力ってことでしょうか。
このあたりも含めて新潟精密さんに聞いてみたいものです。
ええ、ΔΣ変調出力というものは、1ビットだけに限定されるものではなく、マルチレベルのディジタルも、極限すればアナログもあり得ます。その中でDSDという場合は1ビットのものだけをソニー・フィリップス用語として指しています。
返信削除マルチレベルのΔΣ変調方式の場合、DA変換部は、複数のスイッチを並列に並べてそれらの出力を単純に加算するのが一般的な方法だそうです。例えば5ビットのΔΣ変調だと32個のスイッチを並べ、そのオンの数で33レベルのアナログ信号を作ります。
Bunpei
ということは、DAC&LPF部では、PCMはマルチビットで受け加算・合成して1ビットにし、DSDは1ビットですから加算・合成はスルーして、LPFでアナログ変換ってことでしょうか。
削除asoyajiさん
返信削除オーディオDACでPWMDACといわれるものはΔΣ変調器の出力が多値です。
昔だとソニー、テクニクス、ビクター、そしてNPCがPWMDACでした。
ここまでは多値なのに1bitDACと呼ばれていたのはデジタル値をアナログ出力に変換するのにPWMDACを使っていたからです。
PWMDACは、出力電圧はロジックICなどと同じくHとLの1bitですが、かわりにパルスの幅で出力の値を変化させることができます。
たとえばMCLK4サイクルの間に、出力ピンにHの期間が1サイクル分あれば1、2サイクルあれば2、そして3、4という具合です。
FN1241はこのタイプです。
アナログPWMはまたちょっと違うのですが省略します。(実はよく知らないので…)
対してPDMDACは、ΔΣ変調器の出力が2値、いわばDSDの状態なわけです。
これはDSDで周知の通りHLのロジック出力にLPFをかけるだけでOKです。
ヤマハ、パイオニア、旭化成&シーラスロジック、そしてフィリップスがこのタイプのDACでした。
ただしフィリップスは耐ジッタ性を向上させるために最初からスイッチドキャパシタを使っていました。
今の多くのオーディオDACはΔΣ変調器出力の多レベルをアナログ値に変換するのに、PWMDACではなくマルチレベルDACを使っています。
ただし昔のマルチビットのR2RラダーDACなどとは違い、多数の1bitDACを加算することでマルチレベルを実現しています。
なぜそんなことをするのかというと、多数の1bitDACをシャッフルしながら使うとR2RラダーDACで必要だったレーザートリミングなしで高精度が得られるからです。
FN1242もこのタイプです。
ΔΣ変調器で入力された24bit(2^24レベル)を数十レベルにして、それを数十レベルの分解能をもつDACでアナログに変換します。
LPFが内臓なのはスイッチドキャパシタDACだからと思ってください。
DSD入力のときは多レベルは必要ないので、その多数の1bitDACとシフトレジスタでFIRフィルタを構成することができます。
hen
henさん
削除詳しい解説ありがとうございます。なるほどそうだんたんですね。とにかくMUTIBITΔ∑変調器からでてくるのは、1bitのDSDではなくて、数十レベルの信号なんですね。それをそのレベルの数の多数の1bitDACとFIRフィルターでアナログ変換する。スイッチドキャパシタっというのは高精度のLPFだと思えばいいでしょうか。
とするとMUTIBITΔ∑変調器から出てくるのは、正確にはDSDではなく、数十レベルの1bitDSD信号の集まりのようなものですね。となると、これをテストプログラムで出力しても、専用のDAC+LPFを用意しないとだめで、単純に他のDACに入れるというわけにはいかないですね。ましてや手作りDSD原理基板では無理ですね。
初めまして信助と申します。FN1242Aについてお聞きしたいことがあります。FN1242Aで行っているフルエンシー補間は、CDでカットされている20kHz以上の付加を行っていますでしょうか? もし行っているのであれば、その情報をPCMとして取り出すことは可能でしょうか(DSDではなくて)? 高域補間されたデータをフルデジタルアンプ入力出来たら、私としては最高です。よろしくお願いします。
返信削除信助さん
削除技術的なことは詳しくはわかりませんが、フルーエンシー補完は、単純に20KHz以上の付加を行っているのではなく、8倍オーバーサンプリングする際に、通常は0を補完するところを、フルーエンシー理論で計算された値を入れて補完しているのだと理解しています。
PCMで取り出すことは無理でしょう。FN1242AはΔΣ変調ですから。フルデジタルアンプの出力信号はPWMです。FN1241ならPWM出力ですので、FN1242ではなくFN1241をお使いになればデジタルアンプになります。
asoyajiさん、お返事ありがとうございます。FN1241を使えば、CDに20kHz以上の音を付加するデジタルアンプが作成出来るということですね。私が作るのは、技術的に難しいですが、誰か作った人をご存知でしょうか?
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