2014年1月19日日曜日

インピーダンスの調整

FN1242Aの出力は、ライン・トランスで受けてパワーアンプに入れている。

FN1242Aの出力インピーダンスは10kΩ(正確には不明。もっと低いかも。データシートのアナログ出力の負荷抵抗は5kΩとなっているが、これが出力インピーダンスというわけではないようだ)。ファインメット・トランスTTL-1595のインピーダンス比は1:6.33であり、インピーダンス変換後のインピーダンスは6.33倍になる。これを受ける側のパワーアンプの入力インピーダンスは47kΩだ。

FN1242Aを2つパラ=デュアル・モノで使っている場合、FN1242Aの出力インピーダンスは5kΩとなり、トランスで31.5kΩとなるが、アンプの入力インピーダンス47kΩよりも小さいので、ノイズも歪みもなく何の問題もなく音が出る。

しかし、これがFN1242A1個=シングルになると、途端にノイズと歪に悩まされる。直列に抵抗を入れて調整しても全くだめだった。それで、インピーダンスの計算をしてみると、トランス後のインピーダンスが63.3kΩとアンプの入力インピーダンス47kΩを上回っており、これではインピーダンスマッチングすらできていない。

そこで、アンプの入力抵抗を47kΩから100kΩに変えてみた。すると、あれほど悩まされたノイズも歪みも全くなくなり音量も格段に増して、素晴らしい音に変わった。驚き!

DACの出力をオペアンプで受けていると全く気がつかないが、トランスで受ける場合は、インピーダンス(「ロー出しハイ受け」)に気をつけなくてはいけない。こんなことで音が格段に良くなる訳で、インピーダンスが本当に大事だということがようやく分かった。勉強になった。

素数が出てきて難しすぎで良くは理解できていないが、面白いインピーダンス!

2 件のコメント:

  1. asoyajiさん、こんばんは。
    インピーダンスの記事、拝見いたしました。
    おっしゃられている通り、インピーダンスの問題が音質に影響を与えているのだろうなと興味深いです。
    個人的に気になることは「DACチップの出力電圧が低すぎるんじゃないか」ということと「出力インピーダンス63kΩは高過ぎる」ということです。

    回路図どおりDAC出力をトランスに直結しているのであれば、電圧はトランスの直流抵抗にかかる分しか取り出せないわけで、それを2.5倍昇圧しても当然電圧不足になると思うのです。
    また、アンプ側の入力インピーダンスをあげる調整は
    ・入力インピーダンスが高いのでノイズに弱くなる
    ・一般的なアンプは数十kΩが標準なのでつなげられない
    という問題が発生します。
    以上から、どちらかというとDAC側を改善したほうが効果が高そうだと思った次第であります。

    あと、二次側に並列に抵抗をつける等やらないと、ボリュームによる入力インピーダンスの変化で周波数特性がコロコロ変わっちゃうような気がします。

    >直列に抵抗を入れて調整しても全くだめだった
    とありますが、この場合並列に入れないと出力インピーダンスは上がるだけな気が。
    (書き間違いだったらごめんなさい)

    私もまだまだ浅学の身でして具体案を挙げられないばかりか、他人の趣味にあれこれ言って図々しいのはとは思うのですが、今後の改良の役に立てばと思い書き込みました。
    今後も更新頑張ってください。

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    1. HEXさん
      コメントありがとうございます。
      トランスの調整ってほんとうに難しいですね。素人が手を出すものではないのかもしれませんが、電源もオペアンプもいらないし、はまると素晴らしい音がするのでやめられません。
      デュアルモノだと全くノイズが無いのにシングルだとノイズがでる。仰る通りインピーダンスだけでなく出力電圧が低いからなのかもしれませんね。デュアルだと電圧が高く、シングルは電圧が低い、このあたりにヒントがありそうです。
      できれば出力インピーダンスを下げたいのですが、トランスを使わずオペアンプを使えばいいのですが、それでは問題解決になりません。
      ボリュームによる入力インピーダンスの変化も問題です。並列に抵抗をつければいいのでしょうか?
      インピーダンスを勉強しようとすると、虚数やスミスチャートが出てきて全く先に進めなくなります。

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