2015年8月2日日曜日

1010で復活TDA1545A

TDA1545Aは、22年前の1993年にフィリップスから発売されたDACチップだ。(情報の少ないDACで使用例も少ない。フィリップスのCD710など。)


16bit R-2Rという最も基本的なD-A手法を使ったDACで、(H27.8.6訂正、DIYINHKにはR-2Rと書いてあるが、どうもそうではなく、スイッチドキャパシタパシタという手法を使ったものらしい。) もちろんNOS(Non Oversampling )だ。今、オーバーサンプリング、ノイズシェーピングが全盛の時代にあって、何ゆえそんな古いDACを取り上げるのか?

それは驚くほど音がいいからだ。

「新大陸への誘い」のたくぼんさんがNOSDACの音の良さに惹かれて見つけてきた。

そんな古い方式のDACが最新DACよりいい音のはずがないと思われるかもしれないが、その思いは見事に裏切られる。

驚くほど鮮烈で深い余韻があって、昔、レコードやラジオで聴いた懐かしい楽曲達の感動が蘇ってきて心が躍るのだ。こんな感動は、最近のチップでは感じたことがない。

しかし、ここが肝なのだが、この感動は「ファインメット・ライン・トランス」を使ってこそ味わえるということだ。 残念ながら、一般的なオペアンプIVや普通のトランスIVではこの感動を十分に味わうことはできない。その理由は、ファインメットトランスは周波数特性が非常に優れており、音の劣化が少ないからだ。1545Aには1010が最適のようだ。

このDACの周辺回路は極めてシンプルで、チップに信号を入力すれば、LとRが出力される。この簡単さには驚く。部品点数は少ないし、配線も簡単で、しかもチップ自体が安い。

ただし、信号の入力フォーマットがRJ16(右詰め16bit)という今ではほとんど使われない形式なので、I2Sをフォーマット変換してつかつ必要がある。この辺りは、74HCT164などのシフトレジスタ-を使えば簡単にできる。I2Sの、LRCKを17bitシフトするか、DATAを15bitシフトすればOKだ。BCKでLRCKやDATAをリクロックすればより良い感じになる。なお、反転はしなくても左右逆になることはないようだ。



また、このチップの曲者的なところは、IREF端子に1545に必要な0.076mAの電流を入れてやらなければならない点だ。3.3Vの電圧を33kオームの抵抗で入れてやる(データシートでは別途内部抵抗11kΩあり)。

この2点以外は、ほとんど何もすることがない。後は、出力をトランスに接続するだけだ。
見たとおり、回路はほんとうにシンプルだ。部品点数も少なく、ユニバーサル基盤でもすぐに作れる。短い回路なのでオシロで波形を見てもほとんど劣化がないようだ。
ただし、忘れてならないのはファインメットトランス。お勧めは1010だ。これがないと始まらない。


ファインメットワールド
http://samizuacoustics.com/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89/
       

7 件のコメント:

  1. 1010以外のトランスIVやオペアンプIVも試されたのですね!!
    私もSANSUIやTamuraのマッチングトランスで試しましたが、1010以上の音は出ませんでした。
    オペアンプも、AD797,OPA2134,OPA627BPなど20種類ほど試しましたが同様の結果でした。

    asoyajiさんはどんなトランスやオペアンプと1010を比較されましたでしょうか?

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  2. トランスは●●や●●です。オペアンプはLH0032以外はどれも音がしんでしまいます。いずれにしても1010が断トツで素晴らしいですね。

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  3. LH0032がありましたね。手持ちにあるので試してみます。

    TLTのシリーズはES9018S,AK4399,1595,0615,1010を比較しましたが1010が断トツでした。コアサイズも大きいせいか低域にゆとりがありますね。1595,0615を使う場合はゲインがあるので、ひとひねり必要です。

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  4. 4.7kΩは電源によっては不要になります。安定化電源を使った場合では不要でした。TPS7A4700やADP151、はたまた三端子レギュレーターを使った場合は必要でした。抵抗値は適当に決めましたので、いろいろ試されてください。

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  5. LH0032を試してみましたが、どうも私の環境ではOPA627BPよりも感触が良くありません。TDA1545Aの良さを皆さんに知っていただくには、抵抗IVよりもオペアンプIVだも思います。どのような回路ですとLH0032の低音がだぶつかなくて、高音の響きがなくならないようになるのか、回路の定数や部品をお教えいただけませんでしょうか。ブラスマイナス電源は、ファインメットトランスとRhomのダイオードでブリッジ整流して10VにしたものをTPS7A4700で8Vとしたものを二個で作って接続して±8Vを作っています。また、DACねの供給はこれもファインメット電源の半涙整流で5Vを作り、AD7150で3.3Vを供給しています。
    LH0032Aには何Vを供給されましたでしょうか?

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  6. BCKをジッタークリーニングされてみてください。更に激変です。DIYINHKの基板のリクロック回路についても検証をしました。
    http://tackbon.ldblog.jp/archives/52380432.html

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  7. トランスの2次側のていこうですが、足付きのものをお使いになられているようですが、チップ抵抗をモガミ2706で接続されてみてください。振動しにくい構造の抵抗と、モガミ2706でトランスの振動が抵抗に伝わりにくくなって、さらに音がクリアになります。
    http://livedoor.blogimg.jp/tackbon-0831/imgs/5/d/5d87057b.jpg

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